エイブルレポート ■オトナのくつろぎを。シニア層を狙って、「カフェ」は郊外へ。 | ティッシュの事ならおまかせ!のティッシュ屋エイブルのブログ

エイブルレポート ■オトナのくつろぎを。シニア層を狙って、「カフェ」は郊外へ。

 喫茶店市場は、1982年をピークに右肩下がりの傾向にあります。[ドトール][スターバックス]の2強をはじめ、[タリーズ][サンマルクカフェ][プロント]などのカフェチェーン大手の店舗数は3,000を超え、もはや飽和状態。特に都心部では、賃料や人件費が軒並み上昇傾向で好立地の物件争奪が激しさを増し、自社チェーン同士の食い合いが見られるほどの過熱ぶり。

 そこで、カフェ各社は、出店の舞台を郊外へと移行しはじめました。郊外型店舗によってローコスト運営を可能にし、より確実な採算が確保できるからです。ただ、都心部でのやり方をそのまま郊外店に持ち込んでも通用しません。利用者層や利用動機が異なるからです。
 ターゲットは、ずばり団塊世代を中心としたシニア層に絞り、顧客の囲い込みを図ります。これまで街なかのカフェを利用していた彼らが定年で自宅にいる時間が長くなり、自ずと地元の店に行くことが多くなります。そこには、回転率を第一とするセルフ式のコーヒーチェーンとはひと味違う、ゆったりと居心地の良い空間で時間を過ごしたいという、シニア層の需要が存在します。
 長時間滞在できる“店舗設計”と、コスト面やスタッフの手間の点で敬遠されていた“フルサービス”、そしてポストファミレスを視野に入れた“フードメニューの充実”が、「郊外型カフェ」の必須条件といえます。

 喫茶店激戦区の名古屋で根強い支持を獲得し、今や全国区となった「コメダ珈琲店」は郊外型フルサービスカフェの代表的存在といえます。2003年には東京に進出。ログハウス調のゆったりとした造りで、店内には雑誌や新聞が多数用意されており、何時間いてもOKののんびりとした雰囲気が最大の売り。
 [ドトールコーヒー]の郊外型店は、「星乃珈琲店」。2011年にスタートして以来、千葉、埼玉などに約55店舗で展開。高品質なハンドドリップコーヒーと窯焼きスフレパンケーキが人気。
 [スターバックス]は、今春、都心から離れて「インスパイアド・バイ・スターバックス」をスタートさせました。同社が新型店を出すのは初めてのこと。コーヒー1杯450円と、通常店より2割高。主婦や中高年層の需要を狙ってメニューを増やし、アルコールの提供も初の試み。
 他に、[サンマルクカフェ]が岡山で郊外型1号店を。[タリーズコーヒー]もフルサービス郊外店を検討中。[銀座ルノアール]が展開する「ミヤマ珈琲」は昨年12月、埼玉に郊外型1号店をオープン。[イタリアン・トマト]は、今春、郊外の商業施設内にフルサービスの新型店「ITカフェ」を開業。

 “速い、安い”から、価格が少々高くともゆったりとくつろげる近頃の“純喫茶風”カフェの人気。これも、昭和の古き良き時代への回帰需要の一つなのでしょうか。


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