あたしは外面がいい。

愛想笑いも得意だし、同調して話に耳を傾けることもできる。
波風を立てないように、外での対処法を心得ているほうだ。


でも、優等生は結局記憶に残らない。

相手に迷惑をかけることなく、とどこおりなく、
期待されていることをこなすことは、つまり相手の助けを必要としないこと。

相手を動かさないから、結局忘れられる。


あたしにとって大事な人でありメンターとして
慕っていた先生はきっとあたしのことを忘れていた。

数年ぶりにあった同級生のほうを覚えていた。

彼女は個性的であり、手のかかる子だったからね。


食べ過ぎた翌日の朝のように、なんだか胃がおもい。
のどの奥に魚の骨がひっかかってる。


人間、スマートに生きることはむずかしい。

不器用なほうが人間らしいとも言われる。


それでも手のかかった人ほど覚えてもらえる、というのは
なんだか共感性や努力を無視されているようで切ない話だ。