〈寒川神社拝殿:寒川神社より〉


前回は、寒川神社周辺を『幸せの寒川七龍巡り』で、寒川神社の渾天儀(こんてんぎ)の龍、西善院と興全寺の本堂向拝の彫り物の龍を見て回りました。



〈寒川神社神門の令和6年迎春ねぶた『甲辰・八大龍王』〉


今回、私が『幸せの寒川七龍巡り』をしたのは、今年は辰年で、新年恒例の寒川神社神門の迎春ねぶたも『甲辰・八大龍王』が飾られ、巡礼に最適な年だからでした。



〈天台宗窪田山景観寺:寒川町ガイドより〉


さて、4つめの龍を探して、寒川神社から門前町の一之宮(旧大山街道の宿場町)に移動し、天台宗の寺院・景観寺に行きました。



〈景観寺本堂の篇額(へんがく)と鰐口(わにくち)〉


景観寺は、天平宝字元年(757年)僧行基の創建。ご本尊は、十一面観世音菩薩立像(伝行基作:寒川町重要文化財)。

本堂は、江戸時代の天和3年(1683)の再建で、寒川町内で一番古い建築物です。



〈景観寺ご本尊の十一面観世音菩薩立像:寒川町ガイドより〉


ご本尊の十一面観世音菩薩立像は、秘仏で毎年10月16日の『十夜会』でご開帳されます(十夜会のご開帳時間は、午前9時~午後5時まで。法要は午後2時から)。



〈景観寺鐘楼堂〉


景観寺本堂でお参りを済ませ、階段を上がり鐘楼堂に行きました。景観寺の梵鐘は、江戸時代の明和7年(1770年)に鋳造されましたが、太平洋戦争の時、『金属類回収令』で供出され、鉄砲玉になりました。



〈景観寺鐘楼堂向拝の龍の彫り物〉


現在、平成13年(2001年)に鋳造された梵鐘があり、不幸な歴史を後世に伝えるために、梵鐘に由来が刻まれていました。

鐘楼堂の向拝に4つめの龍の彫り物があり、睨みをきかしていました。



〈一之宮八幡宮拝殿〉


さて、景観寺の次は、大山街道を西に歩き、一之宮の鎮守・旧村社一之宮八幡大神に行きました。一之宮八幡大神は、江戸時代の元禄10年(1697年)創建。主祭神は、誉田別命(応神天皇)。



〈満開の一之宮八幡大神の河津桜と狛犬〉


一之宮八幡大神は、大正12年(1923年)9月の関東大震災で倒壊しました。その後、大正15年(1926年)8月再建されました。



〈一之宮八幡大神社殿向拝の龍の彫り物〉


一之宮八幡大神社殿の向拝には、名工・伊藤高芳の龍の彫り物がありました。これが、五つめの龍になりました。



〈日蓮宗如実山妙光寺本堂〉


さて、六つめの龍を探して、さらに西へ歩き、日蓮宗の寺院・妙光寺に行きました。

妙光寺は、室町時代の天文元年(1531年)創建。鎌倉比企が谷の妙本寺の元末寺でした。



〈妙光寺本堂の篇額と龍の彫り物〉


妙光寺本堂は、平成30年(2017年)開山500年記念に再建されました。本堂篇額の上に、龍の彫り物がありました。金箔でしょうか?眼が光っていました。



〈一之宮天満宮(梶原景時館跡)〉


妙本寺で六つめの龍を得た後、一之宮の西の入口にある一之宮天満宮に行きました。ここは、鎌倉時代の鎌倉殿の智将・梶原景時の館跡です。梶原景時については、別途書きたいと思います。



〈田端貴船大神拝殿:寒川町観光協会より〉


最後は、一之宮の大山街道筋を離れ、南にある田端集落の鎮守・田端貴船大神に行きました。貴船大神は、鎌倉時代の建久年間(1190年~1199年)創建。主祭神は、加具土命(かぐつちのみこと)。



〈田端貴船大神拝殿向拝の龍の彫り物〉


田端貴船大神拝殿向拝殿に、七つめの龍の彫り物がありました。これで、『幸せの寒川七龍巡り』の龍を全て得られました。様々な時代の歴史を学びながら、優れた宮彫りの龍を見ることが出来たハイキングでした。



〈中華料理の満州園〉


お昼ご飯に、昨年11月にオープンした大山街道の『満州園大曲店』に行きました。満州園は、横浜市鶴見駅前の創業昭和40年(1965年)の町中華です。最近、チェーン展開を始め、支店を次々に出店しています。



〈入口で招き猫の石像がお出迎え〉


今年1月に、『鶴見七福神巡り』で鶴見駅前を歩いたので、鶴見の老舗の中華料理店というので懐かしく思いました。店の入口に招き猫の石像がありました。



〈店内でも猫がお出迎え〉


店内にも猫の飾りがありました。厨房もホールも従業員は中国人でした。今回は、初めてなので、醤油ラーメンと満州園名物の餃子を食べました。



〈満州園醤油ラーメン〉


〈ハーフサイズの餃子〉


醤油ラーメンは、昔ながらの細い麺の支那そばで、チャーシュー、シナチク、煮玉子、鳴門巻、ワカメの具が入っていました。まさしく、老舗中華の昭和の味でした。餃子も肉がたっぷり入った美味しい餃子でした。



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『黒猫クロちゃん』


第30話記念・「100万回生きた猫」




一昨年、発売45周年を迎えた佐野洋子先生の200万部のベストセラー『100万回生きた猫』の絵本を読みました。




飼い主によって、様々な生き方を100万回もした猫が、最後に野良猫として自分の好きな生き方をしました。そして、初めて自分以外に愛する者(家族)が出来ました。




『幸せ』とは何かを考えさせる絵本でした。



〈朝ご飯を食べるクロちゃん:3月12日〉


クロちゃんは、ご飯の心配の無い野良猫として自由に生きています。100万回生きなくても、クロちゃんは『幸せ』とは何かを知っています。クロちゃんにとって、『幸せ』とは、広い空の下で、自由気ままに生きることでしょう。