親父と息子の口喧嘩 -17ページ目

親父と息子の口喧嘩

ある親父とある息子が、社会の色々な事柄について論じます。
こんなことを考えている親子もいるのかと、ぜひぜひ少し覗いてくださいな。

 

 

イギリスロンドンの白人(英国人)人口は、わずか数年で98%から37%に減少。

ロンドンの**白人(英国人)**人口が「わずか数年で98%から37%に減少」という主張は、事実と大きく異なります。これはよく見かける誤情報・誇張された主張の一つで、公式統計(イギリス国家統計局 ONS の国勢調査)を基に正しく見ると、全く違う数字になります。公式データ(2021年国勢調査)の概要

  • **Greater London(大ロンドン地域)**の人口:約880万人
  • White British(白人英国人、つまりイングランド・ウェールズ・スコットランド・北アイルランド出身の白人):36.8%(約324万人)
  • White全体(White British + White Irish + White Other + Romaなど):53.8%(約473万人) → 白人が多数派のまま
  • 2011年国勢調査との比較:
    • White British:44.9% → 36.8%(約8ポイント減少、10年間で)
    • White全体:59.8% → 53.8%(約6ポイント減少)

つまり「37%」はほぼ正しいですが、これはWhite British(純粋な英国系白人)の割合であって、白人全体ではありません。また「98%」という数字は、1960年代頃(1961年推定で約97%程度の白人だったという言及はある)の非常に古い時代のものであり、「数年」で起きた変化ではありません。変化のタイムライン(おおよそ)

  • 1960年代:白人(ほぼ全員がWhite British)が90%以上(一部推定で97%前後)
  • 1991年頃:White British 約71%
  • 2001年:White British 約60%
  • 2011年:White British 44.9% → 初めて少数派に
  • 2021年:White British 36.8%

減少は数十年にわたる長期的なトレンドで、主な要因は:

  • EU圏やその他の国からの移民流入(特にOther White:ポーランド、ルーマニア、イタリアなど)
  • アジア系(インド・パキスタン・バングラデシュなど)、黒人系、アフリカ系などの増加
  • 若年層の出生率差や、White Britishの一部が郊外への移住

「数年で98%→37%」という表現は、極端に異なる時代を無理やりつなげてセンセーショナルにしている典型的なミスリードです。Full FactやBBCなどのファクトチェック機関も、同様の主張(例:「10年で86%→36%」など)をFalseと判定しています。日本でも似たような投稿がX(Twitter)で拡散されているようですが、統計を正しく読めば「急激な侵略」というよりは、世界都市としての自然な多文化化の結果と言えます。ロンドンは今でも白人が過半数を占めており、完全に「少数派都市」になったわけではありません(White Britishだけ見れば少数派ですが)。