あびこかずひろの取材日記

あびこかずひろの取材日記

テレビ番組演出家
NPO法人テレビくん代表
取材にもとずいたリポート、及び、取材から掘り下げた情報をまとめます。
太平洋戦争の取材については、WEBサイト「みんなの戦争証言アーカイブス」にて
インタビュー映像をノーカット公開
http://true-stories.jp

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ト書き:驚きと興奮がないまぜになった感じで
セリフ:「ついにやったか!」
      
ト書き:感情を押し殺し小さくつぶやくように
セリフ:「やったか」
                 
ト書き:驚きを隠せない感じで
セリフ:「まさかアメリカと!?」
           
ト書き:不安げ、少し涙目で
セリフ:「これから先どうなるんだろう?」
         
   
これらは、戦争証言インタビューでお聞きした
昭和16年12月8日真珠湾攻撃の一報
ラジオで聞いたときのリアクションの一例である。
                     
日清戦争・日露戦争と勝利し、領土も拡大。
満州国も建国した。
そしてアジアで植民地となっていない国はタイと日本の2国。
という当時の状況において、
                 
「アジアの植民地を解放するんだ」という気概や
    
「今度の戦争も勝てる」という驕り。

         
そして学校でも習い、映画でも見聞き知っていた
物量大国というアメリカに宣戦布告し、
「さすがにアメリカには勝てないよ…」という悲観。
               
これらが、それぞれが置かれた立場、
小さい頃から受けてきた教育などにより
感情の違いを生んだのだが、     
この時の日本社会の正しい空気感は
もう知ることはできない。
              
しかし、まるで100年前のような帝国主義、
自国優先主義の世界に戻っている現代に当てはめると
見えてくる共通点がある。
          
          
それは、先の見えない将来への期待と不安。
          
まさか、日本はダメにならないでしょう!
もしか、日本はダメになってしまうかも…

         
        
2016年現在。
       
隣国、中国は力による領土拡大政策をとり
北朝鮮は核ミサイル開発に全力を挙げ、
           
「国境線をなくせば平和が訪れる」とできたEUは
イギリスの国民投票によって、
”そうではなかったかもしれない”ことを浮き彫りにし、
        
アメリカでは、
次期大統領候補が日本への核軍備を促す発言をする。
    
こんなとても世界平和とはかけ離れた世界において
    
果たして、     
5年後、10年後、20年後…
日本が日本であるためにどうしなければならないのか?
              
それは日本が「国民主権」の国であることを自覚し、
国民一人一人が、自分で知識を得て考えを持ち、
将来を選択していくことである。
  
他人の意見に流されず
報道に流されず
感情に流されず      

迷いながらでもいいから、
少なくとも自分自身は納得させる考えを持つこと。

     

71年前の日本から見いだせる反省点は、
「リアリスト」になることである。

            
「根拠のない期待」や「抑制なき感情」に
振り回されないようにすることが大事なのだ。
   

なぜなら「国民主権」は、
強大な武器であるがゆえに暴走する危険を
大きくはらんでいるものであるからである。
                  
今では最も尊い政治手法のように
位置づけられている「民主主義」は、
実はそうではないことを
頭の片隅においておかなければならないのだ。
       
  
今回のイギリスの国民投票のように
”感情VS現実主義”の戦いの結果が、
          
果たして、
”正しかったのか?” ”間違ったのか?”
   
それは今の時点では判断できないが
ただ一つ言えることは、
     
感情が勝ってしまったが故に
間違った未来を選択してしまう

    
ことである。