迫り来る真実と書いて、迫真と言いますね。
今夜の舞台、「ピアフ」は正に迫真そのものでした。
一昨年、大竹しのぶがエディット・ピアフの生涯を演じて話題になったこの舞台、今年が再演となりました。
前回見逃しているだけに、今回は昨年のうちに用意周到にチケット
を入手。仕事もほっぽりだして日比谷のシアタークリエに駆けつけました。大竹しのぶが演技派の女優であることは百も承知之介ですが、なんと彼女は今回あの難しいピアフの歌まで唄っています。
その歌声が、また見事なまでにピアフなのです。この舞台の上の大竹しのぶは、どこを切り取ってもエディット・ピアフ!
もちろん僕はピアフに会った事はありませんから、彼女がどのように話し、どのように泣き、どのように怒ったのかは知りません。
ただ、数年前にアカデミー主演女優賞に輝いた映画「ピアフ、愛の賛歌」で、ピアフの生き写しと絶賛された女優の演技を見ているので、大竹しのぶがそれに勝るとも劣らないピアフを演じているのが よくわかるのです。
しかも自分のライブでも必ずピアフの曲は唄っているので、ピアフのライブ映像はイヤというぐらい見ていますから、彼女がどのように唄うのかも知っています。
もはや演じるという領域を超えて、ピアフが天国から降りてきて、大竹しのぶの魂に入り込んでしまったと言っても過言ではないでしょう。
舞台のラスト、ピアフが息を引き取る場面では、大竹しのぶが本当に死んでしまうのではないかという錯覚さえ覚えて、思わず席から立ち上がりそうになったぐらいです。
寒い夜に、体中がカッと熱くなるような、そんな筆舌に尽くしがたい舞台でありました。

