市役所職員の1,000円からスタート
都市部から少し足を伸ばすと、かつては活気あふれた姿の面影もない、いわゆるシャッター商店街が各地で見られる光景なのではないでしょうか?
わたしの地元にも、もちろんあります(笑)
長野県塩尻町にある、大門商店街も同様にシャッター商店街になってきていました。
約130店舗あるうちの約30店舗が空き家という状態でした
商店街に賑わいを取り戻すために、塩尻市の市役所職員が意見交換会のなかで、「実際に住んでみなければわからない」という声から、若手市職員を中心に、自腹で1,000円ずつ出し合って空き家を借り、さまざまなイベントを開催しました。
やりたい人がやりたいことをできる場所
借りた空き家を「nanoda」と名付けて、「〜なのだ」とつければ、誰でもなんでもチャレンジできる活動を2012年4月から開始しました。
商店街の課題を机上で模索してもなにも始まらないということから、まずは物件をひとつ借りてみたというのがスタートです。
「〜なのだ」にちなんだ、さまざまなイベントを開催し、地域のことをみんなで一緒に楽しむことで、若い人たちも集まり、商店街にも活気が生まれました。
商売の経験のない市の職員が実際に現場に触れて感じることで、朝からシャッターを開けてみんなで朝食を食べる「朝食なのだ」、塩尻ワインを楽しむ「ワインなのだ」が開催されました
空き家を掃除して、その後にご飯を食べる「お掃除なのだ」がきっかけで、実際に移住してくる若者まで現れました。
ナンパ師から地域復興人!?
「nanoda」の立ち上げから代表を務めているのが、市役所職員の山田崇さんです。
学生時代は渋谷や新宿でナンパを繰り返した山田さんが、大学卒業後に地元の市役所に就職しました。
ナンパと地域活性化は似ていると話しています。
丁寧に丁寧にこえをかけて、ひとりひとりと向き合い、目の前にいる人と気軽に真剣に関わり合うことから、地域の元気が生まれると話しています。
参考:https://youtu.be/oFX8XWcm0EA
年100講演されている山田さんに会いに来る若者も多く、そこからまた新しいアイデアが生まれます
現在「nanoda」では、地域の方々が利用できるようなコミュニティの場所となっていますす。
塩尻だけでなく、他の地域でも企画運営され、地域全体が活性化することが「nanoda」という事業の本質でもあるようです。
偶然の出会いからなにかが生まれて、人々が活気ある地域にしていけるのは、ひとりとの関わりが大切「なのだ。」ですね(笑)