梅雨入りしてから雨の日が多い日本ですが、今年は幸いにもまだ大きな水害は出ていませんが、今週末は西日本・東日本共にかなり雨量が増えそうです

水害がないことを祈ります。

 


        👆tenki.jpより
 

しかしお隣り中国は既に大変な水害です。

「80年に1度」という大雨です。

中国の気象台は、6月に入ってこの地域に23日連続で暴風豪雨警報を発令しています。
日本では23日連続というのは聞いたことないですよね?


洪水被害の被災都市はすでに26の省、自治区、直轄市におよんでいます。

 


👆看中国より

 


        👆亜細亜新聞チャンネルより

 

                        👆 InDeepより

 

 

被災者数は1122万人長江沿いの湖北省の680のダム湖、安徽省の299のダム湖は制限水位を超えており、もはや洪水防止の役にはたっていません

これ以上雨が続くと被害は更に急拡大するということになります。

すでに9300以上の家屋が倒壊し、17万以上の建物が損壊作物の被害は86.1万ヘクタールにおよび、直接的経済損失は241億元(3600億円)に上るといわれています。

ちなみに日本の作付け耕作面積トータルが415万ヘクタール程度です。

その20%以上の農作物が全滅なのでしょうから被害の大きさがわかります。


流石に大国の中国です。
被害の数が日本とはやはり桁が違います。

しかし本当の問題は現在の被害ではありません。


「ブラックスワン」という言葉を聞かれたことのある方は多いと思います。

 



滅多に起こることではないけど、起きてしまったら大変な影響や損害を与えること、という意味です。

主に金融用語として使われます。

リーマンショックやコロナショックがブラックスワンに該当しますね。

今中国で恐れられている最大のブラックスワンは、世界最大のダムである
「三峡ダム」の決壊です。

   👆現代ビジネスより

 

 

 

このダムは1993年に着工して2009年に完成しました。
揚子江の氾濫を防ぐと共に水力発電で大量の電力を得ることが目的の中国政府肝いりのプロジェクトでした。
世界最大のダムと言われても中々スケールが理解できないのですが日本を代表する黒部ダムの水力発電量が33万5千キロワットす。
それに対して
三峡ダムは2250万キロワットも発電量があります

水力発電量が黒部ダムの約70倍ですから、いかに大きなダムであるか?

少しだけ想像できますね。

今その三峡ダムの崩壊に近隣住民は怯えています。

この三峡ダムですが、中国政府が完成を急いだため、当初から安全性の問題を指摘されてました。
完成当初はダムの航空写真をみてもしっかりしていますが、今の写真を見ると明らかに歪んでいます。


  👆 世界のニュース トトメス5世より

 


三峡ダムの上流に大都市 重慶があります。

その重慶が「80年に1度」の水害にあっています。
三峡ダムの下流も同様の被害です。

だから
三峡ダムも水量が満杯で既に基準の上限を超えているとのことです。

万が一にも、
このダムが決壊すると被害者は4億人以上に達し、海沿いの上海まで水浸しになります。
正にとんでもないことになります。

かなり長期の停電も起こり、中国は国全体がパニックになるでしょう。

ダムなんて危険があるなら雨の少ない時期に放水して水を貯めるのを止めてしまえばそれで役割は終わってしまいます。
危険もなくなるわけです。

しかし
世界最大のダムとして、足かけ16年かけて完成したダムをわずか10年ちょっとで終わらせてしまうことを中国政府は絶対にしないでしょう。

水力発電も出来なくなるし、世界に恥をさらしたくはない

これが中国共産党のメンツです。



 

今回、三峡ダムが決壊しなかったとしても、明らかにこのダムは劣化してヤバい状況になっています

中国でこのダムの建設に携わった専門家で 現在海外に住んている人も同じ指摘をしています。


三峡ダムは中国共産党の大きなウィークポイントとなりそうです。