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アメリカと中国は昨年互いに関税を引き上げ合う貿易戦争を続けてきましたが、この度ようやく第一弾の合意に達しました。
この合意にあたって、中国はアメリカ農産品を大量に購入することをアメリカに目標として提示しました。
この米中合意において、中国はアメリカ農産品を今後年間400億ドル(約4兆3千億円)に増やすことを目標にしています。
中国の対米農産品輸入は過去最大の2012年でも260億ドルです。
中国が目標とした400億ドルという数字がどれほど大きいかがわかります。
常識で考えると「無謀な数値」です。
アメリカの農家さんが重要な票田であるトランプ大統領は正に「鼻高々」でしょう。
「これで農家さんの票は私のものだ!」とトランプ大統領は思っていると思います。
当然のことですが中国の最大輸出相手国はアメリカです。
中国は昨年、対アメリカの輸出が前年比13%減と大幅に減少しています。
更に言いますと今年は昨年以上に大幅に減少しそうです。
理由はこんなところにあります。
アメリカが中国に対して昨年1年間の間に数回にわたって関税引き上げを実施しています。
関税引き上げが実行される前には必ずのように「駆け込み需要」が発生します。
又、昨年1年間の間に数回にわたって関税引き上げが実行されてますので、昨年の数値には関税引き上げ前の数値も含まれていることになります。
今年からはこのような状況にはなりませんから、中国のアメリカへの輸出は昨年以上に大幅に減少するのは必至です。
普通に考えて中国経済は本当に大ピンチです。
だからアメリカから大量の農産品を購入することを認めて、これ以上アメリカから関税引き上げを迫られることを回避せざるを得ませんでした。
では本当に中国はアメリカから年間400億ドルもの農産品を輸入するのか?
まず400億ドルというのは無理な数字でしょう。
国を挙げて中国人民も中国の家畜もアメリカ農産品を食べたとしても限界があります。
中国の400億ドルというのはあくまで目標数値です。
「口だけならどんな大きなことを言ってもよい!」これも中国民族の特徴の一つです。
こうした状況の中で第1段階の合意となりましたので、アメリカと中国がこれから何事もなく円満に進んでいくとはとても思えません。
それはアメリカもよくわかっていると思います。
それでは中国がアメリカの農産品を大量購入すると大口たたいて余った品はどうなるの?
当然日本にも向けられそうです。
日本の農家さん、特に大豆を栽培している農家さんにはあまり有り難い話しではありません。