トーセンバジル
父ハービンジャー(デインヒル系)
母ケアレスウィスパー
母父フジキセキ(サンデーサイレンス系)
こちらのトーセンバジルは馬券になるかも。と言う類いのものではなくて、ソロソロハービンジャー産駒頑張れよ、的な応援馬。
キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(アスコット2400m)を大差勝ちし、歴史的名馬に数えられているハービンジャー。残念ながら、現状産駒は日本の高速馬場でサンデーサイレンス系に押されている。早熟とは思えないし、これから5歳秋位まで緩やかな成長曲線を描くタイプなのだろうが、セントライト記念でベルーフが5着と馬券圏外に。セントライト記念は休み明けの馬も多く、一度小倉記念で叩いた分有利だったので期待していたが。秋になればノーザンダンサー系の詰めの甘さを多少なりとも打破してくると思っていたがやっぱり詰めが甘い。恐らく3歳のハービンジャー産駒の中ではベルーフかこのトーセンバジルが有力。この2頭が頑張ってくれないとハービンジャーに嫁が来なくなる訳で。
トーセンバジルは母がケアレスウィスパーで母母がエヴリウィスパー。ケアレスウィスパー自身はフジキセキ産駒でダートばかりを使って条件馬で終わったが、弟に天皇賞秋(東京2000m)他重賞3勝したトーセンジョーダンや京都新聞杯(京都2200m)を勝ったトーセンホマレボシがいる良血。
ベルーフの母はステイゴールドの全妹。母父サンデーサイレンスで母母父がステイヤーディクタス。母がステイゴールドの妹なら、ある程度長い距離で走りながらG1での爆発力に期待出来そうな配合。コンスタントに強い馬が出る配合ではないと思うので、オープンまで上がれた時点でG1級の力があるはず。
「血」の素質が互角であるならトーセンバジルの方が母父フジキセキで、ベルーフより軽さがあり小脚を使えそうでコンスタントに活躍出来そうな感じはある。それでもオープンクラスに入ると斬れ味で見劣るし、ベルーフもトーセンバジルも同じ様に不器用でジリっぽい。せめて自分でレースを作れれば良いが、ベルーフは気性的な部分で、トーセンバジルは行き脚がつかないので現時点では前には行けない(ベルーフは大分改善されてセントライト記念では好位で我慢していた)。トーセンバジルはシュッと一瞬使える脚がない状況で京都新聞杯は後方一気に4着まで押し上げている。能力は相当高い。
トーセンバジルやベルーフの末脚で間に合うレースとなれば上がり3Fが35秒後半。ラスト3Fが11.7-11.6-12.4くらいはかからないと。後半に向けて加速していくようなラップでは間違いなく届かない。実際ベルーフが小倉記念出走時、ハイペースで流れてラスト3F 12.2-12.1-12.0 36.3秒で2着し、セントライト記念出走時、平均ペースで流れて11.9-11.5-11.6 35.0秒で5着。結局道悪かハイペースにでもならない限り、トーセンバジルやベルーフが重賞で活躍するのは難しい。
スローペースで溜めれば弾けるサンデーサイレンス系とは違い、速いペースでも遅いペースでも自身が使える脚は同じなのだから、逃げか捲って早目先頭等でラスト3Fをコントロールするしかない。ここはトーセンバジルを追い込み一手と思い込まず、思いきって前に出して欲しい。行けなかったらしょうがない、掛かったら逃げる位の勢いで勝負して欲しい。今回は神戸新聞杯、初の2400m。菊花賞を見据えて全馬折り合い重視のスローペースになる可能性は高い。他馬が抑えているなら前に行けるだろう。
ラスト800m辺りから早目に動いて踏ん張り比べに持ち込めば、瞬発力では負けていても能力ではひけをとらないはずだ。ここは是非菊花賞の権利を先行して取って、一つしかG1を勝てなかったハービンジャーにG1の勲章と日本で種付けを続けられる「素晴らしい幸運」をプレゼントして欲しい。