グレープブランデー(牡6)
父マンハッタンカフェ(サンデーサイレンス系)
母父ジャッジアンジェルーチ(ボールドルーラー系)





「やったー♪今日はボジョレー・ヌーボー解禁だ~」

と、そこまで喜んでる本当のワイン好きな日本人は何人いるのか?

テレビCMと店頭のド派手な飾り付け、そんなごり押しとも思える企業の思惑が渦巻く行事に何となく参加してる人も少なくないのでは。

バレンタインやホワイトデー、はたまたクリスマス。元々日本には無かった行事であり、企業の努力により日本に根付かせた行事。

そこを否定する気は毛頭無いが、「Noと言えない日本人」「Aと思っても他人がBなら自分もB」な日本人の気質を利用して上手くやりやがった感が。

そんな悪ぶった事を言いつつも我が家もボジョレー・ヌーボーを購入。しかもコルクもついてない、清涼飲料水と同じ蓋がついてる933円の安物。

そしてワインの味も分からず「意外と旨いな♪」などと申しておる我が家はダンスインザダーク。
暗闇で企業に見事踊らされてる私は「King of 日本人」。

「King of」なんて格好良く書いてみたが、結局は皆がボジョレー・ヌーボーと騒げばボジョレー・ヌーボーを呑む庶民であり、世間やイ○ンが作る時流には勝てないのである。

それを「ボジョレーで完敗(乾杯)」という。






ボジョレー・ヌーボーとは関係ないようで少し関係がある注目馬グレープブランデー。

ブランデーは果実酒を蒸留して作られる。リンゴ酒ならリンゴブランデー、梨ならナシブランデーといった具合(多分)。果実酒=ワインでほぼ間違いなく、グレープブランデーとは葡萄で作られた良く見るワインを蒸留して作ったブランデーの事である。母の名前がワインアンドローズでそこから来てるのだろう。



父は長距離G1を制覇したマンハッタンカフェ。産駒はガルボやジョーカプチーノの様なマイラーから、ヒルノダムールやレッドディザイアの様な中長距離型と様々。それでもダートの活躍馬はあまりおらず、重賞で活躍したのはエーシンモアオバーやグレープブランデー位なものでどちらかと言えば芝向き。

母系は母父ジャッジアンジェルーチ、母母父ヒズマジェスティ(リボー系)とアメリカ系の血統だけにダート向きだろう。本馬のダート適性は母系の影響が大きい。





そんなグレープブランデーはダート戦でデビュー。初戦は2着に敗れたが連闘で未勝利戦を勝利。昇級初戦は2着に敗れたが、取消を挟んで500万下で2着に1秒もつける圧勝を演じた。



次走は芝適性を試したくなったのか、すみれS(阪神2200m)に出走。結果は先行して2着。いきなりオープンで2着するあたりのセンスは抜群で、芝でも走れそうな感じはしたが、陣営はこのレース以降芝を使っていない。



その後はいぶき賞(京都D1800m)1着、ユニコーンS(東京D1600m)2着し、3歳ダート馬の頂点を決めるジャパンダートダービー(大井D2000m)に出走。

外枠から先行して4番手につける。3コーナーから徐々に動きだし4コーナーでは2番手まで上昇。直線は早々に先頭に立ち、追いすがってくるボレアス(父ディープインパクト)を頭差抑えて優勝。



骨折して10ヶ月休養し、休み明け初戦に選んだのはブリリアントS(東京2100m)。骨折明けだけに仕上がりに問題があったのか、初めて連対を外す。連対を外す所か、15着と惨敗。次走のジュライS(中京D1800m)は6着。叩き3走目の阿蘇S(小倉D1700m)で約1年ぶりに勝利した。

次は重賞シリウスS(阪神D2000m)。中団後ろから競馬したが届かず3着。みやこS(京都D1800m)は終始外を回り6着。

まだ復調途上なのか、成長途上なのか、3歳時の輝きを取り戻せぬままジャパンカップD(阪神D1800m)に出走。外枠から中団につける。ズブい感じでルメールに追っ付けられながらの追走。4コーナーで一気に3番手まで捲り直線へ。

しかし前が止まらない。前を捕まえられず、後ろから差され5着。それでも古馬になってダートの一線級と互角に戦える成長力を見せた。



次走は東海S(中京D1800m)。ジャパンカップDで後塵を拝したホッコータルマエ(父キングカメハメハ)も出走していた。ゲートが開くとアイファーソング(父ソングオブウインド)が外から飛び出していく。そこにナムラタイタン(父サウスヴィグラス)やバトルドンジョン(父マーベラスサンデー)が絡み、1000m通過が60.4秒のハイペース。グレープブランデーは9番手で押っつけられながら直線へ。

前にいたホッコータルマエがナムラタイタンに並びかけようとした時、外から一気にグレープブランデーが交わし去る。脚色の違いは歴然で2着のナムラタイタンに3馬身もつける圧勝。

決して四角の手応えが良かった訳では無かったが、この形が本馬のベストなのだろう。ハイペースのスタミナ比べ、持続力勝負に強いところを見せた。



圧勝し、勢いをつけたグレープブランデーはフェブラリーS(東京D1600m)に出走。馬番2番だけにゲートを出ていつもより早目の3番手。そこから少し下げて7番手で競馬。スプリンター、タイセイレジェント(父キングカメハメハ)が逃げ、エスポワールシチー(父ゴールドアリュール)が2番手。マイル戦とは言えど1000m通過が58.6秒とかなり速いペースで流れ、直線へ。

速いペースでもエスポワールシチーの脚色は衰えない。後続馬との差を開いていく。グレープブランデーは内の馬混みにいて外に出せない。強引に外に持ち出し、そこからの伸びは圧巻。グイグイと伸びてエスポワールシチーを捕らえて優勝。



ことわざに「二度あることは三度ある」と言うのがある。と、言うことは「一度あることは二度ある」訳でグレープブランデー、二度目の骨折。



8ヶ月休養し、そこから南部杯(盛岡D1600m)4着→みやこS10着→ジャパンカップD11着→東海S8着→エルムS(札幌D1700m)8着→日本テレビ杯(船橋D1800m)5着と馬券圏内無し。

特に日本テレビ杯は陣営も客も期待して送り出していたようで2番人気、そこでたいした見せ場もなく敗れ「もう終わったのかも」的な雰囲気になったのだろう。

次走の武蔵野S(東京D1600m)ではG1を勝ったコース、距離なのに11番人気。確かに59㎏を背負ってここ最近好走してない馬に期待するのは酷と言うもの。

しかし、南部杯~JCDまでは全く自分の競馬が出来てないし、東海Sは大幅馬体増。ここまでは本当に調子が悪かったんだと思う。

その後休養し、エルムSは休み明け、日本テレビ杯は逃げ馬が3着で勝ち馬が2番手で競馬をしている。前が残る様なマイルドなペースは苦手なグレープブランデー。負けたにしても言い訳の出来るレース内容だったのだ。

その武蔵野Sはカチューシャ(父ケイムホーム)、レッドアルヴィス(父ゴールドアリュール)が飛ばし、前半1000mが58.1秒のハイペース。そのハイペースを4番手で追走していたグレープブランデー。

体調も段々と良くなり、ハイペースで闘争心に火がついたのか、鞍上に叱咤激励されるとジリジリと伸びる。

手応えは無く、気力や底力で走っている感じだがそれでもゴール前まで伸び続け、3着入着。フェブラリーSで勝利し、それから約1年半振りに馬券圏内の3着に辿り着いた。



手応えが悪いのはいつもの事だが、おそらくマイルは少し短い。それで尚更手応えが悪く見えたのだろう。あのハイペースを好位追走から凌ぎきるだけの気力体力は戻っている様だ。

今回のチャンピオンSは中京D1800m。もともと圧勝した舞台でゲートの位置が坂の途中、そして最後の踏ん張り所に、中山の次に急な坂が待っているタフなコース設定。それこそグレープブランデーの得意条件。

コパノリッキー(父ゴールドアリュール)が外枠に入り、外から先行する形になれば上がりのかかる展開になる可能性はある。枠もいいところ(馬番6)に入り、周りを見ながら行ける。武蔵野Sをみたところ、どこからでも競馬出来そうで、そこは好調北村Jに任せとけば問題ない。



2度の骨折を乗り越え、再びG1を勝利し、勝利の美酒を味わって欲しい。勿論、乾杯はグレープブランデーで。