スーサングレート(牡6)
父キングカメハメハ(キングマンボ系)
母父サンデーサイレンス(サンデーサイレンス系)
キングカメハメハの父キングマンボは、名マイラーであり名牝のミエスク(父ヌレイエフ)にミスタープロスペクターを掛け合わせた世界最上級の配合。
キングマンボはエルコンドルパサーの様にマイルでもクラシックディスタンスでも頂点を取れる産駒を輩出。その後もマイル~中距離で優れたスピード、瞬発力を有する産駒を出した。
キングカメハメハもNHKマイル(東京1600m)、日本ダービー(東京2400m)と全く違う距離のG1を連勝。怪我さえなければもっと活躍できたに違いない。
エルコンドルパサーは母父がステイヤー系サドラーズウェルズで、産駒は鈍重なダート馬かステイヤー。
それに対しキングカメハメハは母父がマイラーラストタイクーン。
ダート馬も出るが芝の瞬発力勝負にも強く、距離の融通も利く。
代表産駒としては、
QE2世C(シャティン2000m)を勝った、出遅れ王で未完の大器、ルーラーシップ。
日本の短距離を総なめにし、短距離世界一を決める香港スプリント(シャティン1200m)を連覇したロードカナロア。
バラ一族悲願のG1勝利を叶えたローズキングダム。こちらは朝日杯FS(中山1600m)を勝ってジャパンC(東京2400m)も勝つ成長力と距離の融通性も見せ、母ローズバド(父サンデーサイレンス)のリベンジを果たした。
そんなキングカメハメハを母ヴァレリー(父サンデーサイレンス)に配合。キングカメハメハに母父サンデーサイレンスと言えば泣く子も黙る(サンデーサイレンスだけに)配合。
もともと馬力タイプのキングカメハメハの瞬発力不足を母父のサンデーサイレンスが補完する素晴らしい配合であり、ローズキングダムの様に鋭い瞬発力を有する産駒が期待出来る……はずだった。
もともとヴァレリーの母シークインからは名ジャンパー(障害競争であって高梨K点を超えた~、ではない)ポレール(父エブロス)が出るようなスタミナ血脈。
ヴァレリーからはスタミナにものを言わせる捲り屋か逃げ馬しか出ておらず、展開がはまって強いレースをするか、惨敗と極端な競馬をするタイプばかり。代表産駒のサンヴァレーの様に。
キングカメハメハを配合して生まれたスーサングレートも強い母方の血には抗えず、やはり逃げ馬に。
そんなスーサングレートの走りっぷりを見てみよう。
初戦は札幌1500m。全く着いていけずに惨敗。
2戦目も札幌1500mだが、今度は流れに乗り3番手から競馬。4角では若干遅れるが内を上手く突き3着。しかし併せた2着馬とのスピードの差は歴然。
3走目は札幌1500mで不利な外枠でもあり後方のまま。
4走目で距離が延び京都2000mに出走。楽に先手を取り2着、初めて連対を果たす。
その後も先行して好走し、初勝利は8走目小倉2000m。押して6番手につけ3コーナーから先団に取りつき、ジリジリと伸びて勝利。
500万下も京都2000mですぐ勝ち上がったが、そこから勝ちきれない日々が続く。
ようやくきっかけを掴んだのが初勝利をあげた小倉、皿倉山特別(小倉2600m)。ゴリゴリに押してハナを奪い大逃げに近い形に。4角では後続を引き連れ直線に入る。他馬を突き放し勝ちパターンに持ち込むが、勝ち馬の決め手に屈して2着。
好レースをしても勝ちきれないスーサングレートに光明が差した逃げの一手だった。
次走は潮来特別(中山2500m)。フロック視されたのか4番人気。こうなると逃げ馬は強い。競られてもお構いなしでごり押し。速めのペースで逃げ、直線では余力は無いが、他馬は完全に止まっている。後続を全て潰して2着に0.8差をつけ完全勝利。
軌道に乗った、と次走のサンシャインS(中山2500m)では一番人気。前走同距離であれだけの着差をつければ確かに買いたくなるが、そうなると逃げ馬は脆い。嘲笑うかの様に直線半ばで脱落。10着。
ここでスーサングレートのキャラは決まった。
とにかく惨敗と激走を繰り返し、強いと思えば弱い。弱いと思えば強い。と、まさに謎かけの様なスーサングレート。
前走の札幌日経OP(札幌2600m)は逃げたバンデ(父オーソライスド)が圧勝したレース。前目の2番手、3番手で追いかけたサトノシュレン(父ステイゴールド)やスーサングレートはビリ争いで、後方にいたモビール(父ハーツクライ)が3着。
しかし次走の丹頂S(札幌2600m)ではサトノシュレンが逃げて2着、モビールは追い込みきれずに8着と逆転。いかにバンデを追いかけるのが辛かったか分かる。
スーサングレートも当然キツい展開で先行して潰れても仕方ない、しかも得意の逃げる形ではなかった。札幌は(0017)で苦手だし、今度は得意の東京コース(1211)。
今回は少頭数で
他に逃げ馬がおらず単騎逃げ濃厚
得意の東京2400m
と好走出来る条件が揃っている。しかも惨敗後でマークも甘いし人気もない(だろう)。完全に買いだ。
と、したり顔で語っているとスーサングレートに見透かされ、
スーサン「ふふふ、まともに俺が走ると思うてか」
と、嘲笑されるかもしれないが。