先日、家族の会話でこんな面白い出来事がありました。

仕事から帰ってきた妹が、「今日ね、仕事に行こうと思ってバイクに乗ったの!そしたら、鳥のうんこが腕に落ちてきたんだよ。本当に朝から最悪!ついてないと思ったよ。」と、嘆いていました。

私も「確かに、朝からそれは災難だね。」と、口にしようとしました。すると、私よりも先に母が一言。

「え!そんなすごいことなかなかないよ!だって、鳥がうんちして腕に落ちてくる確率ってすごい確率だと思わない?それにうんちは運がつくってことだからお母さんはいつも運がついたと思うようにしてるの!」と、言いました。

私はその母の発言を聞いて、「母親ながら何てポジティブに人なんだろう。」と思いました。良く考えて聞くと意味のわからないことを言っているのですが、何も考えずに聞くと「確かに」と納得してしまいたくなるほどの説得力がありました。

妹は「最近ついてないこと多かったから、これから良いこと起こるのかな。」と半信半疑の様子でした。

私は「そのすごい確率で鳥のうんちが腕に落ちたってことは、本当についてない日だったんだと思うけど、良い方向にとらえることはいいことかもね。」と、心の中で呟きました。

客観的に見ていて感じたことは、同じ家の中にポジティブシンキングとネガティブシンキングの人間が存在するんだという状況が面白いと思いました。この2人の考え方を第三者として考えてみると、例え運が悪かったとしてもポジティブにとらえている母の方が幸せに人生を過ごしていると感じました。

何事もポジティブに変換することも人生を楽しむコツなのかもしれません。
職場の上司にある日こんなことを言われました。

「今しかできないことをしなさい。年をとっても出来ることはあとでやればいい。若い時にしか出来ないことを今経験した方がいいよ。」

その時、「そう言われても、今私は何をしたらいいんだろう。」と正直悩みました。

私はどちらかというとインドアな性格なので、休みの日はお昼前までゆっくり寝ていたいし、家でまったりとした時間を過ごしたい気持ちもあります。それは、私にとって日々の疲れをとるためには必要な時間です。しかし、毎週そんな過ごし方をしてしまうと、時間の無駄遣いかもしれないと反省しました。

若い時にしか出来ないことって何なのでしょう?

自分の頭の中でいくら考えても答えが出そうになかったのと、世の中の人はどんなことを思っているのかという興味でネット検索してみました。検索の結果は「貯金」「旅行」「恋愛」「習い事」などでした。その中でも私がピンと来たのは、この4つです。

「たくさん恋をすること」「まだ知らない世界感に触れること」「一人旅をすること」「本をたくさん読むこと」です。

とりあえず、いますぐにでも始められそうなことから始めてみることにしました。

江原啓之さんの名言に「人生に無駄なことはひとつも無い」という言葉があります。私はせっかちな性格なので正直無駄が嫌いです。でも、若い時にしかできない経験の中に遠回りをしたり、無駄だと思うことを経験することも若い時にしかできないことなのかなとふと感じました。

私のやりたいことを1年かけて実りのあるものにしようと思います。

私の職場に時々お客さんとして来られるおばあちゃん。

その人は、私よりも3倍近くお年をめされてる女性です。耳は少し遠いので大きな声で名前を呼ばないと気づいてもらえないし、会話が上手く通じないこともあります。

なかなかコミュニケーションが取りづらい時ってマイナスな感情を抱きやすいのですが、私は彼女と話すととても癒されます。仕事が上手くいかずついイラついてしまうことや、多忙な仕事に疲れてしまうこともしばしばあります。

そんなときでも彼女と話をすると私は心に少し余裕を持つことができる、そんな存在です。安心感や心に余裕を与えてくれる人です。

「どうして彼女と話をすると心優しくなれるのかな?」と、考えてみたけれどはっきりした答えは見つからないままです。そして、いつも話終わったあとに彼女は「ありがとね。」と笑顔で伝えてくれます。

声のトーンや話し方、表情。私は仕事をする上で相手に好感を持って貰えるような話し方を意識して接しています。

無意識に人に優しく接することができるのは長い人生の経験の形なんだと私は思っています。そんな彼女のことを人生の先輩、それ以上に尊敬しています。人に優しさを与えることができる人って素敵ですよね。

私もこんな年の取り方をしたいなと密かに目標にしています。

彼は地元で仲の良い友人のひとりです。5年前に仕事の都合で大阪に転勤になって以来、会う機会がなく時々LINEで近況報告をする程度でした。

1ヶ月前に彼から、「仕事の出張で地元に帰ることになった。久しぶりに一緒に食事に行かない?」と、連絡がありました。

友だちって不思議なもので、5年も会っていないのに久しぶりな感じがしないんですよね。確かに、外見はちょっと大人になった感じはあります。でも、性格や雰囲気はそのままでした。

会う前は、「久しぶりだからちゃんと話できるかな?」とか「何の話題を話そうかな?」とか色々考えて用意していたんです。実際に会ってみるとその考えは必要ありませんでした。

彼は、私とは違うジャンルの仕事をしています。簡単に言うとサラリーマンです。やはり職種が違うと仕事に対しての考え方とか経験などが違い、話していてとても興味が湧きました。その時感じたのが、彼は私とは全然違う視野で物事をみているのだと思いました。

例えば、仕事で相手に理解して貰いたい内容が上手く伝わらない場合。「この人は何で理解してくれないんだろう。」と諦めてしまうことがあります。でも、彼は「伝わらないなら次は違う方向から話をしよう!」と、考え方を変えてトライするとのことでした。

私にはこの考え方がなくて、初めて彼を尊敬しました。5年前の彼は少し頼りないイメージでしたが、すっかり大人の男性になっていたんです。

彼の考え方に触れて、私は「何て狭い世界で生きているんだろう。」と思いました。自分にはない経験に触れることで新しい視野が広がるし、視野が広がることで同じものをみても違う見え方に変わるんです。

最近、私は仕事が忙しくて少し出不精になりがちでした。彼との話題で刺激され、考え方も少し前向きになり外に出て色々なことに触れてみようと思いました。

最近購入した本にも、「色んな世界を知ることによって人生観が深みを増し、自分をより良く理解できるようになる。」という言葉も発見しました。

私も「心の引き出しを増やして、人としての深みを感じる大人の女性になりたいな」と、思ったここ最近の出来事です。