
1963年夏、ワイオミング州のブロークバック・マウンテンの山中で羊の放牧を行う季節労働者として、牧場手伝いのイニスとロデオ乗りのジャックが雇われる。二人は過酷な労働を通して友情を深めて行くが、ある夜ジャックがイニスに誘いをかけ、二人は一線を越えてしまう。
そういう話だと知っていてこの映画のDVDを借りたわけですが、まず映画のブロークバック・マウンテンの山の美しさに圧倒されてしまいました。朝焼け、夕焼けに染まる山、月光に照らし出される山、背後に流れる音楽も心にしみる、その風景の中の馬上の男たち、一時はDVDを買おうかと思うほど風景に魅了されました。
でも映画の内容が内容ですから、見たい時は80円で借りましょうと思い、またこの光景を映画館で見たらさらに感動するだろうとも思いました。
映画は冬になって山を下り、それぞれの生活に戻った二人が数年後に再会し、その後20年の長きにわたり愛し合うという話。
男同士のラブシーンは気持ち悪いという評をいくつか読みました。でも私は女であるためか、まあそういうこともあるでしょうと特に不快にも思いません。
(女同士のラブシーンというと谷崎潤一郎の「卍」の映画の中などには出てきたのでしょうか。)
まあとにかく二人はそれぞれ結婚するのですが、結局うまくいかない、そしてこの恋は20年続いて、ジャックが殺された(らしい)ことによって終わる。周囲から祝福されない恋の方が長く続くのか。
ジャックが死んだ後イニスがジャックの両親を訪ね、ジャックの部屋で二人のシャツが重ねられた衣紋かけを見つけて涙を流す場面、見ていて涙が滲んできました。
性同一性障害の人の割合は結構高いと何かで読みました。でもやはり彼らは少数派、少数派として生きる生きにくさ、どちらかと言えば少数派になりがちの私(レベルは全然違うけれど)感じるものがありました。
いつも映画を見るとEnd が出てから主人公がその後どう生きるかが気になる私、トレーラーハウスで一人で暮らす豊かではなさそうなイニスの老後を思いやり暗い気持ちになりました。