憎悪の依頼」 松本清張著 | mimiの独り言

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私は推理小説が好きになれず、今の音訳テープの校正というボランティアをするまでは殆ど読みませんでした。
何が嫌か? 殺人事件が嫌いだったのです。

けれどもリクエストが多いのか校正にはよく推理小説が回って来ます。最近は松本清張の「けものみち」、東野圭吾の「ダイイング・アイ」などの校正をしました。

今回の校正は松本清張の短編集「憎悪の依頼」でした。
この短編の中には殺人と関係ないものもあり、いつもよりは楽な気分で仕事が出来ました。

その中で「金環食」は昭和23年に礼文島(作中ではR島)で観測された金環食にまつわる話で、興味深いものがありました。

当時日本は占領下にあった訳ですが、そこで起こった言論弾圧が描かれていました。
金環食の観測で日本の観測陣が非常に優れていたことを報道した記事を書いた記者がGHQの圧力で左遷されるといったストーリーです。

(日本の観測陣の計算した数値の正確さが戦勝国のそれより勝っていた。報道の記事はそれを指摘してはいなかったが)

ありえたことだろうと思いました。

昭和23年の日食は、私が物心付いて初めて意識してみた日食で、煤で黒くしたガラス片を通して三日月のような太陽を見た記憶があります。中学1年生でした。