サイドユニットの作成。ピンクアイボリーは堅く、フレイムもあるので、割れないように慎重に曲げましたが、数か所のヒビありです。そもそも、手に入れた時点で割れている部分があり、それをいかに避けて木取りをするかで一苦労、曲げで一苦労、ヒビの補修で一苦労です。
 

ネックブロックとヒールブロックを接着します。
 

トップ面にカーフィングを取り付け、ホゾ加工
 

ネックもピンクアイボリーで作成するため、結構重くなることを予測し、バランスを取るためにボディを僅かでも重くしようと考えて、ヒールブロックの一部をエボニーにしました。どの程度効果があるかは、未知数ですが…。


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サウンドホールは1ミリ厚程度のスプルースで補強します。ブレイシングを取り付ける事が多いのですが、ピックアップのボリュームコントロールを付ける部分でもあり、ブレイシングのレイアウトが微妙に難しいので、この様な補強をする事にしました。今回はピックアップ無しですが、将来的な取付も考えての設計です。


メイプルのブリッジプレート。プレートがないウクレレも多いわけですが、ブリッジはピンタイプなので、必要と考えました。


その後、ブレイシングを接着していきます。
     

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トップにロゼッタとブレイシングをレイアウトします





ルーターで溝加工





ロゼッタは端材のフレームの部分から切り出したパーツです



ナフサで塗布して、塗装した時の色合いをシミュレートすると、右側が微妙に薄く見えるので…



納得いかず、やり直しました。実は2度も…



微妙な違いなのですが、その微妙さが命取りになる時があるのです



そして、サウンドホールを抜きます





同じ材でも部分部分で色合いが違うので、適切な配置にかなりの神経を使いました。ロゼッタは、そのほんの一部です。

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ピンクアイボリーでウクレレを制作しました。もう完成しています。が、今後のためにも、反省的に制作過程を振り返ってみたいと思います。プロモーションをあまり意識していなかったので、録り損ねた写真も多くありますが、そこはご勘弁ください。



これを購入したのは9年も前でした(改めて調べて、自分でも驚き)。ピンクアイボリーは、今でこそ日本国内でもギターの指板材などとしてメジャーになってきていますが、その頃はまだ「通好み」的な樹種だったように思います。前回、ウクレレのオーダーをいただいた時、特別なご希望は無く「お任せしますから」という感じだったので、たまたま発見して「これで作ってみるか」と軽く考えて手に入れました。

結局、紆余曲折あってそのオーダーには使いませんでした。その後、見本として作るには特殊過ぎかも…との思いもあり、そもそも、見本を作る余裕もなかったので、ずっと眠り続けていましたが、ようやく日の目を見る事になりました。今回もオーダーいただいて作りましたが、サイズやスケール以外は「お任せ」です。

当初、スプルーストップの構想を立てていましたが、微妙に合わない感じがしたのと、せっかくの材を最大限生かした方がいいのでは?と考え、写真のようにレイアウトして木取りをし、トップもピンクアイボリーにする事にしました。



↑割れ止めに塗料が塗ってあるのでこんな色ですが、↓これが木地の色です





クランプするためのジグを作成して接着します。









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マスキングして塗装


裏のプレートとネックの境界部分は濃い目に着色します。


最終的に裏面はツヤ消し塗装です。


ロゴは微妙に黄色っぽく着色し、経年の感じを復元。無残な姿から無事、復活しました!


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昨年秋に受けた修理を紹介します。

#008 OM、見事にネックが折れました(写真はオーナー提供)。


作って15年近く経ちます。その間、ネックのヒビ割れ修理を1回、裏面のプレート貼り直しのネック折れ修理を1回やりました。
#008 ARTISAN OM - ABE GUITARS
#008 ARTISAN OM ネック折れ補修 其ノ壱 - ABE GUITARS

その経緯もあり、特に今回はヘッド部分が完全に分離してしまっているので、再発の恐れも考えて、ネックそのものの新規作成を提案しました。ネックを新しくすれば、再発の恐れは基本的になくなります(倒したらダメですが…3回とも、倒してしまったので、ネック折れになったわけです)。その反面、ある程度の音色の変化は避けられないわけですが、長年弾いてきた愛着のある音色は残したい、というご意向が強かったので、強度を保つ方法を考えることにしました。

まずは、表のプレートを剥がして、ヘッドを接着します。
 

当方のギターには、トラスロッドの両脇にカーボンファイバーを埋め込んであります。ヘッドにもカーボンを埋め込み、ネックのカーボンに接続するような形にして、ネックとヘッドの一体化を図り、強度を稼ぐという方法を採用する事にしました。


エポキシで接着します。


カーボンの上面にはエボニーを重ね、ナット部分の欠損部も補修します。


(続く)

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