埼玉県幸手市・埼玉県さいたま市大宮区にて
ピアノレッスンを行っております、阿部太一です。
本日もご来訪ありがとうございます。
今回も
「クラシックリスナーにオススメの、“ジャズピアノ”」を
ご紹介したいと思います。
初回はこちら→ビル・エヴァンスの弾くソロピアノ集「Alone」
第2回はこちら→ミシェル・ペトルチアーニ
本日ご紹介いたしますのは
The・ジャズレジェンド
ハンク・ジョーンズ（１９１８～２０１０）のソロピアノです。
ハンク・ジョーンズは、存在そのものが「Jazz」みたいな
華麗なるお爺ちゃんです。
日本のCMにも登場するほど、馴染み深い存在！
1930年代から活動し、2010年に91歳で亡くなるまで
生涯現役でした。
そのとてつもなく長いキャリアの中で、
チャーリー・パーカー
エラ・フィッツジェラルド
マイルス・デイヴィス
これら
ジャズ神と共演を重ね、歴史的録音を残してきました。
そんな方が、ついこの間（2010年）まで演奏していた
というのは、とてもすごいことなのです。
そんなハンク・ジョーンズが
85歳を超えたあたりに残したソロピアノのアルバムが実にいいんです。
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マイ・ファニー・ヴァレンタイン (紙ジャケット仕様)
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ちょいと高い上に、入手しづらくなっていて残念ですが・・・・
ジャズ神たちをサイドメンとして支え続けた職人気質。
絶対的な存在感を醸しつつ前へ出すぎない、紳士的な態度。
そしてなんといっても
圧倒的ジャズ経験値から培われた
アレンジやハーモニーのアイディアが無尽蔵。
小技（手数）が多く、ずっと聴いてて飽きません。
どちらのアルバムも85歳あたりの録音です。
間違いなくお爺ちゃんなのになんてクリアな頭脳でしょう。
こんなに整理された小技がポンポンと繰り出されるなんて！
ほんの短い１フレーズを弾いただけで
すべてが味になるのです。
クラシックの世界に、R・ゼルキンというピアニストが居ます。
ゼルキンが８５歳前後に残したベートーヴェンがそんな境地です。
肉体の老いを超越する精神力。
音が恐ろしく澄み渡っている。
何より背筋がシャンと伸びて折り目正しい。
両者に共通するのは
「生涯、練習の虫であったこと」
です。
ああ、練習しなければ・・・
さて、上記アルバムは
「テーマ」→「アドリブ」→「テーマ」
という、一番シンプルでわかりやすい形で演奏されています。
そして演奏されている曲目は
超有名スタンダードナンバーで占められています。（２、３の例外ありますが）
・ジャズを聴き始めて日が浅い
・スタンダードナンバーをあまり知らない
そんな方が、スタンダードナンバーを知る
格好の良素材でもあります。
晩年のR・ゼルキン、アラウなど
「老いを超越してしまったお爺ちゃん系」ピアニストを好む方には
ぜひともおすすめしたいジャズピアニストです。
【参考映像】こちらはトリオによるライブ映像（2009年）・・・88歳ですよ！
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