厚生委員会の視察を終えて、
昼過ぎに滋賀県栗東市で現地解散。
芸術活動で有名な障害者施設
「やまなみ工房」が
近いじゃないですか!

この工房から生み出される作品は、現代アートとして国内外で注目されています。アート市場で取引されるほか、美術館にも収められてるって…


急なお願いながら
やまなみ工房さんにお電話すると
見学させて頂けることになりました。
しかも最寄り駅まで、
送迎してくださることに。
歩くと20分近い道のりなので、
めちゃめちゃ感謝です✨
ホスピタリティー満載です。 


やまなみ工房は、粘土や絵画に取り組む「アトリエころぼっくる」、メンテナンス作業が中心の「もくもく」、刺繍や絵画に取り組む「こっとん」など6グループに分かれて活動しています。

こちらは「ころぼっくる」。
集中して制作する方も、人がいない時にだけ制作する方も。ここでは誰もが、自分の思いを尊重されます。


粘土細工。ものすごい数です。


やまなみ工房がすごいのは、
86人のうち60人が創作活動に関わっていますが、美術教育を受けた経験がある人はほぼゼロだということ。
むしろ、他の施設で断られ、
ここに来てから創作を始めた人ぼかり。


やまなみ工房は1986年開設。
最初から創作活動をしていたわけでなく、
他の作業所と同様、内職的な作業を
淡々と続けていました。

でも作業中は無表情だった人が、
紙の切れ端に絵を楽しそうに絵を描いているのにスタッフが気づき、
だったらやりたいことをやろう、と。

そこからのスタートです。


こちらは「もくもく」。
このグループは駅のトイレ清掃などの作業を担当していますが、
創作活動も盛んです。
作品が海外で数百万円で取引されるけど、一番大切にしているのは、
清掃作業で水滴を一切残さず磨き上げることだったり。
自由だなあ。


もくもくグループの制作風景。


こちらは「こっとん」、針仕事が中心で、女性が多いです。ここの作品めちゃめちゃ素敵。

白シャツをつまんで色糸でぐるぐる。
とってもおしゃれです。


カラフルな立体パッチワーク。


ボタンに着色してびっしりと縫いつけ、丸めたオブジェ。ずっしり重くて、なんとも不思議な魅力。


ゲルニカにインスパイアされた刺繍。どれもこれも素敵すぎ!


食堂。これまたオサレ。



いろいろ紹介したいけど、写真は15枚しか載せられません😢

そしてギャラリーへ。


このクオリティの高さ、写真で伝わるでしょうか?

選抜したわけでもない、重い知的障害や精神障害のある人たちの作品が、
どうしてこんなに人の心を掴むのだろう。
しかも1人や2人じゃない。
ひょっとして、ひとは本来的に、
ひとの心を動かす作品を作る力を持っているのだろうか。
要らぬ殻がその発露を阻んでいる
だけなんだろうか。
それとも障害があることが、
何か脳内のスイッチを入れるんだろうか?


ひとをアーティストにする
やまなみマジック。

山あいののどかな風景と、
あるがままを認めあい失敗をゆるしあい当たり前に助け合う人間関係が、
マジックのタネなのかもしれません。