開けっ放しの窓から風が吹き込んできて
読んでた本を勝手にめくってく
煩わしそうにページを戻しながら
独り言みたいに君は呟く

「ねぇ あたしさ、
生まれ変わるならシェイクスピアになりたいな」
比類なき愛も才能も欲しい
そう思わないこともないけど

理想通りじゃなくても
何回生まれ変わっても
今の君と出会いたい
君の憂鬱を晴らす素敵な言葉もないけど
こんな僕で愛したい


昨夜の夢の中では
僕はまるでスーパーマン
君の願いも全部叶えてあげられる

ねぇ やっぱさ
そんな僕ならもっとずっと良かったかな?
四六時中笑っていてほしい
そう思わない日などないけど

無敵にはなれなくても
全部は愛せなくても
自分でいたいと思いたい
どんな不幸をも拭い去る魔法の呪文はないけど
ふざけた台詞で笑いたい

理想通りじゃなくても
何回生まれ変わっても
今の君と出会いたい
君の憂鬱を晴らす素敵な言葉もないけど
こんな僕で愛したい

今の君と暮らしたい



ペチュニア/サティ・クラウン