安部南牛 | 朝鮮文化資料室

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安部南牛が、朝鮮関係の本の書評を中心に掲載していくブログです。

「韓国全斗煥体制下の民衆」という副題で、萩原遼は1,986年に新日本出版から刊行した。これは貴重な「文献」とされる。理由は在日の文藝評論家の安宇植の指摘である。

安宇植は、1968年に日共の宮本顕治と北労党の金日成は厳しく対立した。二つの敵論と主体思想のどちらか韓国の民衆に受け入れらるか、という思想的対立であった。根底に、韓国も日本と同様に米国に従属している、という考えと、半島のことは俺に任せろ、との考えの相違であった。

大阪外大の朝鮮語科の一期生の萩原遼の上京は両党の対立を考えると理解が行く。

安宇植は、日共の韓国への工作が如何に行われているか。80年初頭のソウルで具体的に南牛へ教示した。日共の対韓工作は着々と韓国へ浸透し、先ず韓国の労働運動を活性化させて行く。

そういう視点を下敷きにすると判り易い本である。