我々は今ベトナムはホーチミンの空港にてトランジットをするところでございます。
水曜どうでしょうでしか見た事がありませんが、とりあえずガイドのニャンさんを探してみたいと思います。
レッツゴー!ブンブンブラウ!




野村さんは人生初の海外で写真の通り恍惚と不安を2つ我に抱えていそうです。

てことで明日からはドイツにて行われるワールドタッグリーグにアストロノーツで参戦する為です。

野村さんと一緒に外国人の人たちを蹴って殴ってしたいと思いますよ。 
ドイツにアストロノーツを直送します!


それでは本題の方に参ります。

つい先日加藤選手がプロレスラーを引退することを発表しました。

もちろん同じプロレスラーである私は前から知っていたし、
無責任ではあるのだけれども何度も説得しました、私も野村さんも。
そして色んな人がだと思います。

でも結果的に引退する事になりました。

本人が悩みに悩んで考え抜いて決めた事ですし、その意思と勇気をもちろん尊重しています。

25歳という側から見たら“まだまだ若いのに”と言われる年齢でも自分の人生の先のプランを立てていてしっかりと先を見据えている加藤さんは私なんかよりよっぽど大人でした。

さて、ここからは個人的な話になります。

私は日頃本当にいろんな先輩にお世話になっております。 
そんな先輩達に感謝を伝えた時に言われる事は”上にしてもらった事は下に返してあげて”という事でした。

でもそもそもそんな後輩付き合いがあまりないというか、
下の人を誘ってみたり、先輩な感じになる事が小っ恥ずかしくて少し苦手な私にはそういう機会は時たまにしか訪れません。

でもそんな数少ない私の後輩付き合いの中に加藤さんはいます。

私は普段加藤さんの事を“たくちゃん”と呼んでいます。

数年前、北海道でこっそり行った風俗のお姉さんに”なんかさっきもガタイのいい若いお兄さんが来たんですよ〜😘”と言われ、よくよく話を聞くとたくちゃんだった事がありました。それ以来たまに”お兄さん”と呼ぶこともあります。


愛くるしくて、とにかく頭が悪くて、憎めなくて、とにかく頭が悪い人間がお兄さん、すなわちたくちゃんです。

でも私なんかじゃ到底取れない資格を何個もとったりしていて、
勉強が得意で移動時間も常に教材を読んでいたり、やると決めた事をやり抜ける力が強いと思います。

でも、“あれ実はめちゃくちゃ頭いいのかな?”と思わせておいてしっかりとバカな事をして裏切ってくれるのがまた好きなところでもあります。


私は彼の話をたくさん聞くのが楽しくて好きです。
ポジティブでバカバカしくて自信たっぷりなエピソードトークの数々。
そんな話もこれから聞く機会が無くなるのか…と思うと私がプロレスをしていて楽しいなぁと思うことの一つが無くなる事になります。

そもそもですが私は彼のプロレスが好きです。

昔、彼がデビューし初めの頃の試合で忍さんがケブラーダで場外に飛んできた時、
肩で受けずに、おそらくなんにも考えず、頭を逸らしたりもせず微動にしないで頭のてっぺんで受け止めて、
加藤さんの記憶が飛んでいったのを真後ろで見た時から一目置いております。

彼は試合後控室裏の階段でただひたすら記憶を飛ばした事に対して興奮していました。なんなら喜んでいるようにも見えました。

その状態は決して褒められる事ではないのですが、心が折れるでもなくなんなら興奮している彼を見て私は素敵なプロレスラーがデビューしたなぁと思ったのを覚えています。


試合はとにかく気持ちいいほどド直球で、誰に対しても思いっきり体でぶつかっていくし、思いっきりぶっ飛ばされるし、ブリッジがとにかく華麗で、この基礎で闘う感じといいますか。
加藤選手の試合を見ると間違いなく生粋の“ストロングBJ”すなわち大日本のプロレスラーだなと一目で分かります。


少しというかだいぶ話は飛びますが、
この前ジャガー横田選手の“47周年記念興行”に参戦させていただく事がありました。

メインイベントでたくさん受け身を取って、それ以上に激しい攻撃を繰り出すジャガー横田選手は全く“年齢”と言うものを感じさせませんでした。
間違いなく超人でリビングレジェンドでした。

なにが言いたいかといいますと、

ジャガー横田選手は48年目。
加藤拓歩選手は約6年。

キャリアだけで考えるとジャガー横田選手が42年目で生まれた6歳児って事になります。

そうやって見てみるとプロレス業界、そしてプロレスラーとしてまだまだ何者でもないと言う風にも見えてきます。

そんなレスラーが引退試合をすると言う事がそもそもおこがましいなと思う人もいるかもしれないし、思われて当然とも思います。

ただ少し見方をかえると、

結果的に48年の中の1年はほんの少しですが、
6年の中の1年は6分の1と言うことになるのでそれはそれは大きいはずです。

彼の中ではそれくらい濃かった6年だったんだろうと思うし、そうであってほしいなと心から思います。

長々と書きましたが何を言いたいかと言うと、
28日の新木場大会沢山の人に見にきてあげて欲しいなぁと言う事です。

人生のたかが6年、されど6年と言う期間を捧げてきた1人のプロレスラーが終わる瞬間をぜひ。

でも一つだけ言っておきたい事は、辞めれる人間ももちろんすごいのだけれど、何事も続けている、やり続けている人間が1番すごいと言う事です。

そして引退試合の相手は私たちアストロノーツ。

リングで闘う事をやめると決めた人間に正直に言って負けるわけがありませんし、華を持たせるつもりも全くありません。
我々はこのプロレスというなかなかオチの見えない世界でまだ闘っていく覚悟があるからです。


逆に加藤選手はそんな私達を最後に倒して“先輩達!お世話になりました!じゃあちょっと社会復帰しますわ〜”くらいな言葉を吐いてやめるくらいの覚悟を持って挑んできて欲しいなと思います。

28日の新木場大会はそんな日ですよ。

そんな素敵な見せ物小屋にぜひいらしてくださいませ。


ダンケシェーン!