11月17日の講義で売上原価の計算方法を採り上げました。今日も、決算時点での売上原価の計算方法を紹介しました。
 一般的には、売上原価は次のように計算します。
 売上原価=前期繰越高+当期純仕入高-次期繰越高
 前期に仕入れた商品のうち決算日現在で売れ残ったもの(たとえば商品50円分)に当期の商品仕入高(たとえば商品600円分)を足して(650円)、そこから当期の売れ残り分(たとえば商品70円)を差し引いた金額(580円)が売上原価というわけです。
 ところで、当期の売れ残り分をどうやって計算するかが問題となります。もちろん、商品の仕入れの都度、仕入額は記載されていますし、販売された商品についても帳簿に記載されています。商品有高帳なども作成していれば、「帳簿上の売れ残り分」は容易に把握することができます。
 実は、この「帳簿上の売れ残り分」は、あくまでも帳簿上の金額であり、実際にその商品がそこにあるかどうかはわかりません。アルバイトをしていて遭遇したことがあるかもしれませんが、会社では定期的に棚卸しという作業を行っています。これは、帳簿上の商品の有高と同じだけ実際の商品がそこにあるかどうかを確かめているのです。
 帳簿上の商品の有高と実際の棚卸高が常に一致していれば問題ありません。しかし、時には盗難にあったり、長い間倉庫に保管していてパッケージが変色したりということがあるかもしれません。そんなときには、少なくなったり、価値が減った分を「帳簿上の売れ残り分(金額)」から差し引く手続きが必要になります。先の例でいえば、帳簿上の当期の売れ残り分は商品70円でした。しかし、棚卸しの結果、10円分がなくなっていたことがわかれば、実際の商品の残高は60円になるのです。そしてこの金額が次期繰越高ということになり、貸借対照表の「商品」の価額として記載されることになるのです。
 わかるかなあ。