「やばいっ遅刻」


起きるのが遅くなって

髪の毛とか色々してたら

遅刻の時間

いつもより遅いバスの扉が閉まる

ギリギリに飛び乗ってなんとかセーフ


汗めっちゃかいた


それに周りは通勤のおじさん達で

なんかやらしい目で見てる人もおる

ホンマに最悪や

そう思ってたら突然横にひっぱられた


「大丈夫?」


「あ


眩しい笑顔で笑う子

短い髪で背中にはギターで

制服はトップの高校

NMB学園の物

この人はモテる人や


「大丈夫か?ごめんな

ほらおっさんに囲まれてたし

危ないかなって」


「ありがとうございます」


「別にええよ

バスって暑苦しいなぁ

俺いっつもチャリやけど

壊れてさ」


「そうなんですか」


「だからしばらくはバスやねん

俺はNMB学園2年の山本彩

君の名前は?」


「私は渡辺美優紀

難波高校の2年」


「よろしくな

やっば!俺行かな!

また明日も会えたらええな

美優紀がおるならバスも楽しそうやし」


あのっ//」


「ん?」


「私も彩くんおったら嬉しい///


おぅ」


その日から毎日

彩くんと話した

会うたび彩くんのこと

どんどん好きになった

彩くんに恋したらしい


「今度学園祭あるねん

軽音部でライブするから

来てくれへん?」


「ええの?

他にも誘う人


「おらへんし

美優紀だけやから

それに聞いて欲しい歌があって」


「うんわかった

楽しみにしてるな?」


そして迎えた学園祭当日

さすがNMB学園

すごい活気に圧倒されながら

体育館に向かう


(彩先輩、歌うんやって!)

(前でみようや)

(何かサプライズあるんやって)


「サプライズってうわぁすごい人」


体育館には

ものすごい多い人で

その人達の口々には彩くんの名前

やっぱり人気なんやな

彩くんの出番を待ってると

歓声が聞こえた

見ると彩くんを筆頭にバンドの

メンバーが出てきた

めっちゃかっこいい


「いやぁすごい人やなぁ

みんなありがとー!!」


(彩ぁー!)

(彩さーん!!)


「感動やわ」


彩くんはそう言いながら

キョロキョロ誰かを探す

そして私と目があった瞬間

微笑んで話し出した


「今日は新曲を作りました

これは俺の気持ちを込めた歌

君へ作った歌

それでは聞いてください

君に届け…」

周りには泣いてるファンの子

そんなことどうでもいいくらい

彩くんしか見えない


ありがとう

どうやった?」


(かっこいいー!)

(付き合ってー!!)


「ハハハッありがとみんな

でもこれは

告白したかったからやねん

俺は歌作ることしか脳ないから

言葉にはできひんねん

不器用やんな

でも好きやから

わかってくれ美優紀」


ドキッってした

美優紀って言った

私のことやといいなって思った

でもまさか


「返事聞かせてほしい」


そう言うと

彩くんは舞台を飛び降りて

こっちに歩いてきた

ファンの子達が寄っていくけど

それをかき分けて

そして私の前まで来た

私には王子様に見えた


「困らせてごめん


「ううん」


私の気持ち、届いた?」


「うん」


どうやった?」


「不安になった」


「え?」


「こんなにかっこいい

彼氏ができて

私は釣り合うかなって」


「それって


「好きやで

来年も再来年も今以上に

彩くんのこと好きや」


ハハハッ

やった、届いた」


初めてあった時と同じ笑顔で

私を抱きしめた

彩くん気づいてる?

たぶん彩くんより

私の方が彩くんが好き

この思い君に届け