「ほいみるきーお疲れ」


「ありがと里香ちゃん」


「ヘヘヘッ」


「何なん急に

気持ち悪い」


「いやぁやっぱ

みるきーは天才なんやなぁって」


「はぁ?」


「だって歌出しても

歌出さしても

トップに行くやん

すごいなーって」


「今更かおっそ」


「あーはいはい

素直に礼とかないんか

あ、そーいや彩くん

頑張ってるみたいやな」


「まぁもうすぐ受験やし」


「側におらんでええんか?」


「側におらせてくれへんのやろ」


「あ、それもそーや

でもまぁ彩くんも

あの有名な高校狙うなんてなぁ」


「彩も高校生かぁ」


「早いもんやで

そりゃウチらも年取るわ」


「そーやな

アラサーやしな私は」


「みるきーが30…あーすごいなぁ

彩くんも16になるんやんなぁ」


12年一緒におるんや」


「うわっホンマやな

フフフッ思い出した

昔さ彩くんと初めて会った時

最初は子守嫌やったけど」


「あー帰ったら

めっちゃ仲良くなってたやつか」


「そーそ

おままごとしてんやけどな

人参のおもちゃを

ハンバーグって言い張って

面白かったなぁ

手切った里香に絆創膏貼ってくれたし」


「あったなぁそんなことも」


「おっきくなったよなぁ」


「今じゃあ、来た」


「え?」


〈彩〉

美優紀、また飲んでるん?

体に悪いから早く帰ってきて!


「ハハッ彩くん寂しいんちゃう?」


「かもね」


「反抗期とかなかったやんな?」


「ないなぁーいつか来ると思ったけど」


「ずっとみるきーとおるやんなぁ」


「愛されてんねん」


「何やねんその顔」


「ドヤ顔やで」


「ムカつく」


「ハハッ」


「ま、ええんちゃう?

仲良くて

てか、早く帰らへんと

彩くん怒っちゃうで」


「そーやなじゃあお疲れ」


さてさて、家で待ってる

ご機嫌ななめの姫に

ケーキでも買って帰りますか