「彩!おはよー」


「まーちゅんおはよ」


「なぁ昨日のーそのー

home workといいますか

そのー


「宿題見せて?って?」


「そう!」


「アカンっ自分でやらへんと

意味ないやろ?」


「彩つめたいー!

幼なじみの権利」


「何それ」


「学年一位の宿題見れる権利」


「ないってそんなん

教えてあげるから

やろうや、な?」


「はーいあ、りぃちゃんもやって」


「またかあのさあ」


(渡辺くん)


「え、なに?」


(あの、さ

ちょっと来てくれへん?)


「あぁうん


「彩モテますなぁ」


「そんなんちゃうって

行ってくるな」





(渡辺くん好きです!

付き合ってください!)


「ごめんもうすぐ受験やし

そんな気持ちになれへん」


(そ、っか





「えーまた断ったん?」


「だって好きちゃうし」


「彩の好きな人って誰なんよ」


「美優紀」


「即答

じゃなくて恋人ってか恋愛感情は」


「美優紀!

俺は美優紀しか好きちゃうから!」


「あぁ分かったって

でも美優紀さんとの年の差って」


14やけど」


「大きいやん」


「別に愛あったら関係ないやん」


「愛って美優紀さんそういう風に

彩のこと見てへんかもやで?」


「分かってる」


「彩


(渡辺、部長会議始めるで)


「はい、今行きます」








「ただいまー帰ってへんよな」


部屋は静かやった

電気をつけると

美優紀の匂いがする

今日も仕事遅いって言ってたもんなぁ

岸野にLINEしよかな


〈彩〉

今日も美優紀遅い?


〈岸野〉

収録押してるねん

なんかあった?


〈彩〉               

何もないでお疲れ様


やっぱりそうやんな

ご飯作って

勉強しよ


ガチャッ

「ただいまー」


「美優紀おかえりっ」


「ただいま彩

あーご飯


「できてる

一緒に食べよっ」


「ええのに待ってなくても」


「待ってたいの!

アカン?」


「ええよ

でも無理せんでええからな?」


「うんっ」