「ただいま」

「おかえり」


俺の職業は歌手で最近は忙しくて

ファンも増えてきていい調子

だけど仕事で家に帰る日は少なくなって

家に帰っても夜遅くて子供たちとも

あんまり遊んであげれない

そして今日は大事な日


「ごめんなせっかくの

結婚記念日なのに

遅くなってもうて」


スーツを脱ぎながら

夕飯を温める美優紀に話しかけた


「大丈夫だよ」


美優紀は優しく微笑んでくれた


夕飯を食べ風呂に入り

寝る支度をして寝室へ行った


「まだ寝てへんの?」


美優紀はベッドに座っていた


「ねぇ彩」


「ん?」


「あれ見て」


テーブルの上には花びんがあった

そして綺麗な花が入ってた


「今日ね柊と凪沙が

プレゼントしてくれてん」


2人とも小学生なのに!?」


フフッ子供の成長って早いねんで」


「ホンマやな」


「ホンマにごめんな

忙しくてなにもプレゼント買えへんくて

明日休みやからなんか買いに行こ」


「何もいらない...


「え?」


「今日はお父さんでもなくて

私だけの彩になってくれへん?」


ギュッ


そう言った美優紀は俺に抱きついてきた

最近は忙しくて

美優紀と2人っきりで話す時間も

過ごす時間も減っていた


「こんなこと言うの恥ずかしいけど

結構嫉妬するんやからね//


「え?」


「家では柊と凪沙で

お仕事ではファンの子で

私だけを見てほしいって思ってる//


////


「今日はあと少しあるよ」


上目遣いはホンマにずるいわ

忘れとったわ...

美優紀は学生時代はモテモテの釣り師やった

俺も釣られて付き合い始めたんや

でも美優紀がそんなこと思ってたなんて


「それやったら俺がプレゼントもらうな」


俺は美優紀にキスをしながら

ベッドに押し倒した


「愛してんで美優紀

結婚してくれてありがとう」


「私も愛してんで彩

結婚してくれてありがとう」


「「ンッ」」


このキスはまるで

2人の永遠を誓うようだった