株、波乱の新年相場 FRB議長交代に注意・藤戸氏

2014/01/06 11:11  日経速報ニュース    506文字  
 東京株式市場では6日、2014年の取引が始まった。昨年末の上昇の反動などによる利益確定の売りなどが膨らみ、日経平均株価は下げ幅が一時400円を超える波乱の新年相場となっている。日本株の展開をどうみるか、市場関係者に聞いた。

 藤戸則弘・三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資情報部長 警戒すべき材料は、2月の米連邦準備理事会(FRB)議長の交代だ。バーナンキFRB議長から交代する見通しのイエレンFRB副議長が市場の信認を得られるかどうかは未知数。FRB議長がボルカー氏からグリーンスパン氏に代わった1987年にブラックマンデー(株価暴落)があった。市場が新議長を「頼りない」と判断すれば、米長期金利の上昇が進み、米株式相場の下落を招きかねない。米国での大幅な金利上昇は新興国経済にも打撃を与える。
 もっとも外国為替市場での円安基調は続くとみられ、株式相場を支える。企業業績の改善で、日経平均の予想EPS(1株利益)は1000円超になるとみている。バリュエーション(投資尺度)からは株価にまだ上昇の余地はある。日経平均株価は、3月末までに1万7000円に迫る場面があるだろう。〔日経QUICKニュース(NQN)〕