株、値戻し続いた反動で8600円台も・宇野氏 政治リスクも警戒 |
2012/06/22 08:23 日経速報ニュース 544文字 |
宇野大介・三井住友銀行チーフストラテジスト 22日の日経平均株価は前日の米ダウ工業株30種平均が250ドル安と急落した流れを受け、比較的大きな調整を迫られる可能性がある。米株安の主な背景は6月のフィラデルフィア連銀指数や中国の購買担当者景気指数(PMI)の悪化だが、前日の日本株は中国PMI悪化をほとんど無視して独歩高となっていた。さらに今週の日経平均は前日までで約250円高と一方的に上昇してきたため、反動で下落圧力は強まりやすい。円相場の下落は下支えだが、1ドル=80円程度の水準では特に好感するほどではない。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で日経平均先物9月物の清算値(円建て)は8740円と比較的底堅いが、150円程度下げて8600円台を付けてもおかしくない。
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが米モルガン・スタンレーなど主要金融機関15社を格下げした。あく抜け感が広がるとの見方もあるが、もちろん本質的には好材料ではない。民主党の小沢一郎元代表のグループが離脱する可能性が高まっている。今後は政局が一気に流動化する可能性があり、政治リスクを気にかけやすい海外投資家の日本株への見送り気分が強まることも警戒される。〔日経QUICKニュース(NQN)〕 |