首相周辺が自民党に党首会談打診 「時期尚早」で実現せず

2012/05/16 12:21  日経速報ニュース    391文字  
 野田佳彦首相(民主党代表)周辺が自民党の谷垣禎一総裁側に、5月の大型連休中の党首会談を呼びかけていたことが16日、明らかになった。消費増税を含む社会保障と税の一体改革関連法案への協力を要請する狙いだったが、自民党側は時期尚早と判断して応じなかった。
 自民党幹部によると、藤村修官房長官が谷垣氏周辺に党首会談の可能性を探ってきたが「正式な打診があったわけではないので、具体的な検討に至らなかった」という。当時、民主党の小沢一郎元代表が東京地裁で政治資金規正法違反事件の無罪判決を受け、復権の動きを見せていたため、民主党内の動きを見極める必要もあった。
 藤村長官は16日午前の記者会見で、党首会談の打診は「事実無根だ」と強調。「一般論として政治家が重要な案件で話し合うことは否定されるものではない」と述べた。首相と谷垣氏は2月、都内のホテルで極秘会談していたことが明らかになっている。