サウジ王子、原油価格は「低下が望ましい」と主張

 
(CNN) 
 
サウジアラビアのワリード・ビンタラール王子は29日、原油価格が1バレル=100ドルを超える現状に懸念を示し、同70~80ドルの水準が望ましいとの見方を示した。CNNの番組でのインタビューで語った。

ワリード王子は初代国王の孫で、米企業などへの投資活動でも知られ、米経済誌フォーブスの長者番付では世界26位に登場している。

王子はインタビューで、原油価格が高くなればなるほど、欧米諸国が代替エネルギーへ向かう動きを促すことになり、石油離れが進むと警告した。

原油高騰の背景としては、中東や北アフリカで政治不安が続き、リビア、バーレーンなどからの供給が滞っていることを指摘し、イランの動向にも懸念を示した。

サウジ国内の情勢については、近隣諸国に比べて経済が安定し、王室が国民に愛されているため、反政府デモは最低限にとどまっているとの見解を示しつつ、「国民の参加が何らかの形で実現される新たな法律の制定」が必要だとした。