中国の最大懸念材料、シャドーバンキングの後始末がどうなるだろう。

      

シャドーバンキングは、正式な銀行が相手にしてくれない中小企業への融資、怪しげな投資の資金を融資してきた。日本のやみ金といえばやみ金だが、オーナーは人民解放軍の幹部など、わいろで懐をこやした共産党の幹部が多く、地方政府にも融資していている。


シャドーバンキングが倒産しそうになると、オーナーはさまざまな力を使う。共産党幹部が多いので、その焦げ付き金を、政府に払わせようとする。中心は不動産投資で焦げ付いた金だが、それを地方政府に払わせようとしている。地方政府に債券を発行させ、その金をシャドーバンキングに返済させようというアイデアだ。

   

この不動産投資の焦げ付きが何で出たかと言えば、リーマンショックにさかのぼる。リーマンショックの不況が中国も襲ったが、景気浮揚のため猛烈な財政投資が起きた。地方政府幹部が共産党内の出世競争で、作ったあとどうなるかも考えず、何でもいいから作ればいいんだと命令して、どこにでも作らせた。確かに、猛烈な財政投資が起き、中国の景気は瞬く間に回復した。

       

だが、宴の後始末の問題が残った。地方政府に金があるわけはない。それで、借金の主体をシャドーバンキングから、地方政府に変えようというわけだ。

                       

今度は地方政府が、自らの責任で新たに発行する地方債で、シャドーバンキングから借りていた借金を返済するということ。もちろん、そんなやばい地方債を、中央の政府も銀行も保証するわけにはいかない。

      

デフォルトになることは目に見えている。中央政府も中央銀行も責任を持たないよう、危ない債券を自らと切り離しておかなくてはならない。要するに誰も責任を持たない債券だ。ばば抜きのばばみたいな債券だ。そんな債券を買う人がいるだろうか。 
                  
銀行にお金を預けるのでさえ、何かあった時には中央銀行から支援を受けられ、間違いなく自分の預金が帰ってくるだろうという期待があるからこそ預ける。銀行だって中央銀行の支援はありません。倒産の時は、中央銀行は一切責任を持ちませんと言えば、預ける人はいない。
                                            
今、地方政府の借金に中央政府は一切責任を持ちませんと言っている。しかも、地方債で集めたお金はシャドーバンキングへの返済に充てられる。そのお金はパッと消える。
                
もともと、地方政府が不動産事業でもうけてシャドーバンキングに返すはずだったが、その不動産事業が大損で金が返せるあてがない。返す当てがなくなった借金を返す金を集める地方債。そんな地方債を買う人がいるのか。そんな危ない債券、買ったらシャドーバンキングへの預金(ないし投資)以上にリスキー。
  
中国人は誰も買わないだろう。
              
だが、買うお人よしがいる。そうです。日本人。
      
バカな日本人にでも買わせようという魂胆なんだろう。朝日新聞あたりに、有力な中国投資、借り手は地方政府だから安全とでも宣伝させるのか。地方政府が出す債券となると、日本で言うと県や市が発行する債券と同じだな。それなら大丈夫かまんまとだまされる日本人はいるかもしれない。
           
NHKと朝日、TBSなどを使って宣伝すれば、だませる日本人も多いだろう。「テレビ、新聞でも宣伝しています。日中友好のため、中国の地方債を買いましょう」と、オレオレ詐欺と大して変わらない手法で騙して金を集めることでも夢見ているのか。
          
やすやすとだまされる日本人がどれくらいいるか。オレオレ詐欺でもあれだけ引っかかっている。地方政府ですよ。と言えばかなりだませるとでも踏んでいるか。
                  
中国政府に残された手段は、70年前の話を持ち出して日本の会社をおどして、金を巻き上げるくらいだ。買わないのなら原爆の2発、3発ぶちこんでやろうか、という脅しが来るかもしれない。
             
これ以上の中国投資はしないことが最善だが、しかし、この詐欺に引っかかる人は多いだろう。
             
先日、寧波への700億の投資をきめたエイチツーオー。大丈夫かな。上海のヤオハンみたいに結局二束三文でまきあげられることにならないか。今、中国への投資はどぶに金を捨てるようなものだ。