なぜ井田勝通と歩み続けるのか。

長男育てていただいたシズガクサッカーへの感謝

 

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なぜ冬が嫌いなのか。

 

寒い?短い?

長いあいだ分からなかった。

 

女房を病で看取ったのは13年前の10月。

 

実は人が悲しいのはお別れの瞬間ではない。

 

二人で何の気なしで受けた健康診断が12月。

再検査のお知らせが1月。そして

二人で告知を受けた2月のあの瞬間は

暗く狂おしいものだった。

 

長男の静学サッカーの挑戦が決まって、

本来なら希望に満ちた入学直前でもあった。

 

だが、励まされるのは、

その絶望から人は学び覚悟し、

死を受け止める、

立ち上がる力を持つ。。

静かに人生を振り返り、

折りたたみ方を据え、

貴重な一日一日を過ごしつつ

その日に向かうのだ。

家族は最良な距離でそれに寄り添うのだ。

 

遅かれ早かれ、

誰にも必ずやってくるものが死だ。

 

彼女はちょうど二年後の

全国大会決勝でピッチに立つ長男を知らない。

だが彼女の少し早い別れが、

残された日々を、

彼らにギリギリまで知らせず、

「普通に子供たちの成長を静かに見守りたい」と

選択をした母の思いが、

長男を全国のピッチに立たせたのは確かなのだと思う。

 

コンビニのサンドイッチコーナー。

この時期に見るいちごサンド。

「みーちゃん、これおいしいよね」

という声がリフレインする。

 

人は死を意識した時、

真人間として生きたか、そうでないかが

わかるという。

彼女の死を意識してからの8ヶ月の許された日は、

決して不幸せなものではなかった。

覚悟し終えた凛とした半年の日々は

素晴らしく素敵な日々だった。

 

お別れの1か月前。9月のおわり。

「ねえ。庭のうさぎ小屋のあった横にユキヤナギの苗植えたいわ」

「おう、買ってくるわ」と答えた。

それだけだったが、

あとで知った、

春に小さい白い花をたくさん咲かせる木であること、

手を掛けなくても成長し大きくなるということ。

 

彼女に負けない充実した日々を送らないとと、

冬になると思う。

 

冬はやはり、

まだしばらく好きになれないかもしれない。(笑)

 

2014.12.20

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