静岡学園3年ぶりV 全国王座奪還へ好発進

<高校新人サッカー静岡県大会:静岡学園2-0藤枝東>◇23日◇決勝◇静岡市・草薙総合運動場陸上競技場

静岡学園が藤枝東を2-0で下し、3年ぶりの頂点に立った。0-0の後半19分、FW松永颯太(そうた、2年)が先制点。同37分には、MF持山匡佑(きょうすけ、2年)が決定的な追加点を奪った。守備陣も最後まで集中を切らさず、今大会4試合目の完封を記録。快勝で今季1つ目の公式戦タイトルを手にした。

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全国王座奪還へ-。静岡学園が好スタートを切った。今季最初の公式戦でタイトルを獲得。GK生嶋健太郎主将(2年)は「勝ち切れたことは自信になった。チームの一体感も得られた」と振り返った。

後半にギアを上げた。0-0の後半19分、FW松永とMF古川陽介(2年)の連係でDFラインを突破。最後は、古川のシュートのこぼれ球を松永が押し込んだ。同37分にも、古川のシュートのこぼれ球からMF持山が追加点。勝負を決めた。“2アシスト”の背番号「10」は「自分で決めたかったけど、チームが勝てて良かった」と笑った。

これで、新チームは先月に優勝した通称「裏選手権」(全国選手権出場を逃した強豪28校が裾野市で行った強化大会)も含めて13戦無敗となったが、さらなる進化を見据える。2年前の全国制覇をスタンドで見た松永は「フィジカルも技術も、もっと高めたい」。古川も「攻撃のテンポが一定になってしまう時がある。守備力も上げていかないと」と課題を強調した。

今後の目標は、U-18プレミアリーグ昇格と2大会ぶりの全国選手権優勝。4月からは新1年生も加わり、新たな定位置争いも始まる。「新人戦優勝」の喜びは胸にしまい、グラウンドに向かう。【前田和哉】

 

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静岡県高校新人大会 サッカー/静岡学園3年ぶり頂点

(静岡新聞)
静岡学園―藤枝東 後半19分、先制ゴールを決める静岡学園・松永(9)。古川(10)が放ったシュートのこぼれ球を押し込んだ=草薙陸上競技場
静岡学園―藤枝東 後半19分、先制ゴールを決める静岡学園・松永(9)。古川(10)が放ったシュートのこぼれ球を押し込んだ=草薙陸上競技場

 静岡県高校新人大会は23日、サッカー男子決勝を草薙陸上競技場で行った。静岡学園が2-0で藤枝東を下し、3年ぶり16度目の優勝を飾った。藤枝東の3連覇はならなかった。
 静岡学園は後半19分に松永颯太のゴールで先制し、37分に持山匡佑が追加点を挙げた。
 

 ▽男子決勝
 静岡学園 2(0―02―0)0 藤枝東
 ▽得点者【静】松永(なし)持山(なし)

 【評】静岡学園が勝負強さを発揮し、藤枝東を振り切った。
 前半は一進一退の攻防が続いたが、後半は静岡学園が主導権を握った。個人技を生かして両サイドから押し込み、19分に松永、37分に持山がそれぞれこぼれ球に詰めてネットを揺らした。
 藤枝東は前半の好機を逃したのが響き、徐々に中盤の攻防で後手に回った。
 

 ■静岡学園 古川2ゴール演出
 静岡学園の2得点はいずれも、左サイドのドリブラー古川の強烈なシュートから生まれた。GKのはじいた球をトップ下の松永が後半19分に、1トップの持山が37分に押し込んだ。
 攻撃陣が勝負どころで輝きを放ち、藤枝東の3連覇を阻止。10番を背負う古川は「優勝できて良かったが、自分たちはもっと追求できる」、2点目の持山は「これで終わりではない。総体も選手権も優勝したい」と声を弾ませた。
 準決勝に続き、静岡学園は決勝でも7枚の交代カードを1度も使うことなく勝ちきった。新人戦を「基盤づくり」と位置付けたベンチは、チームの軸に成長してほしい選手たちに「1試合をフルに戦い抜く経験」をさせたかったという。
 年明けに御殿場市内で行われた親善大会でも、全国の強豪を次々に破って優勝した。今大会を指揮した斉藤コーチは「難しい状況でも、粘り強く戦うことができるようになっている。良い基盤ができた」と納得の表情をのぞかせる。
 年代別日本代表に入る選手がベンチを温めるほど、今年も選手層は厚い。斉藤コーチは「まだまだ面白い選手がいる。キーワードは向上心」とにやり。全国制覇に向け、再び始まるチーム内競争をあおった。
 

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中日新聞

 県高校新人サッカー大会の決勝戦が二十三日、静岡市駿河区の草薙総合運動場陸上競技場であり、静岡学園が大会二連覇中の藤枝東に2−0で競り勝ち、三年ぶり十六回目の優勝を果たした。静岡学園は細かいパスとドリブル突破で主導権を握り、後半19分にFW松永颯太選手の得点で先制。終了間際にMF持山匡佑選手がダメ押し点を決めた。藤枝東はサイドを軸に攻めたが、シュートに持ち込む機会をつくれなかった。 (広田和也)

◆MF古川中心にボール支配

 伝統の「静学スタイル」は今年も健在だ。静岡学園は10番を背負うMF古川陽介選手を中心にドリブルや短いパスでボールを支配。後半に2得点を挙げて快勝し、夏の高校総体と冬の選手権制覇に向け、幸先の良いスタートを切った。
 0−0の後半19分、左サイドの古川選手はFW松永颯太選手とのワンツーで相手の守備網を抜け出してシュート。GKのはじいたこぼれ球を松永選手が詰めて先制した。
 2点目も同様に、古川選手のシュートが起点。後半は相手のプレスをドリブルやパスで巧みにかわし、主導権を握り続けた。「本音は自分で得点したかったけど、試合を決める役割は少しはできたと思う」と振り返った。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県大会の開始時期が一カ月ほどずれ込んだ中での優勝に、斎藤興龍コーチは「この難しい状況下で戦い切れたことはいいこと」と評価。古川選手は「前半はあまり良くなかったので、自分たちのサッカーをもっと追求しないといけない」と前を見据えた。
 ▽決勝
静岡学園 2−0 藤枝東
    (0−0)
    (2−0)      
 ▽得点者【静】松永、持山