「捉われ」から抜け出すには
IDA SOCCER NIGHT SCIENCE 夢に向かう君へ18
「揺らぎ」や「捉われ」がなくなれば視野が広がる。例えば、いままで咲いていても気付かなかった美しい花に、気付けるようになる。誰かによい言葉をかけられていても気付かなかったのが、気付けるようになる。
だがこれにはトレーニングがいる。意識していない時の自分が、どのようなことに捉われているのか、その心の位置を確認する作業が必要だ。繰り返し繰り返しの、瞬間瞬間の反復を見つめ直す作業が必要だ。思いのまま、感情を外的要因と認知脳にゆだねていたことを、自分から「揺らがず」「捉われ」に気付くように働きかけるのだから。
確かなことは人生は一回。誰のものでもない自分の人生であり、外的な要因に無意識に流されるのではなく、その夢をどうするかは自分にかかっているのだ。
誠実な一日だったか
何年か前、誰かがこっそり寮の食堂の壁に掲示した誓いの文が面白いので紹介する。
あなたが生きた今日は、
昨日死んでいった人が、
あれほど生きたいと願った明日。
果たして君の今日はどんな一日だったのか。毎日〳〵、寝る前に部屋の天井を見て確認するといい。「日本一になりたい」という目標に誠実な一日だったか、と。本気でなければ本物にはなれないんだ。こだわらない目標など、掲げないほうがましだ。
10個の原因を書き出せ
絶望の時、挫折の夜。深呼吸して、おへそに力を入れて「絶望、挫折の原因」を10個書き出して見なさい。
書いているうちにきっと何をすべきか、打開策がひらめくはずだ。直視できず、原因を他人に押し付ける前に、自堕落な傷を舐めあう奴とふれあう前に、やってごらん。
勝負の門をくぐれ
悔しさを噛み締めて、がんばり強くなる。それができれば大丈夫だ。
勝負の門は、今から入る。いよいよ今からだ。それが、登竜門だ。
男はな、河幅が何十キロもある広大な黄河が、急速に細くなって流れが恐ろしく速くなるところを登っていくんだ。そういう勝負の時が始まるんだ。その登竜門に入れば、休憩所はないんだ。休めば、ため息ついていたら、一瞬で流されてしまうんだ。
そして、たいていの奴はな、「もうだめだ」って諦めてしまうんだ。いろんな魚が諦めるんだ。諦めなかったある鯉だけが昇り詰めて竜になるんだ。
悔しさや厳しい体験だけが、その努力を後押しするんだ。いいか。
