10年経ったら

井田勝通が言った。

卒業する者たちに向かって。

「10年経ったらお前達もきっとここでやりきったことの重い価値を知ることになるだろう」
と。

それは、静学サッカー部にいたという事では決してない。
それは、Ａだった、全国出たとかというつまらぬことではない。

それは、静学サッカー部で3年間で苦しみぬいたこと、
それは、ここで経験しぬいた自分であり、
そこで、人の尊重と世界の広さを自分で掴んだ経験であり、
それが、大切なところで生かすことができる可能性についてだ。