時空を超えて ネオ大賞

 

妖精

 

突然。窓ガラスがゴトゴトと音を立てて振動する。時計を見ると深夜の2時である。窓から強い光が差し込んでくる。この時間に変だ。まだ、夢見ているのかと疑いつつ窓を開けた。飛び込んできたのは大きなホウキにまたがっている妖精らしき感じがする。その顔はデイケアに居た真子さんに似ている。ドッドだどっ私の部屋の中に飛び込んできて停車した。

妖精「こんばんわ。私、知ってますか。今日からこの部屋で生活します」

私「頭がおかしくなった。ここはどこだ夢の中か」

妖精「私は地球上ではアンドロメダ星雲と呼んでる240万光年の彼方の星から一年かかってこの魔法のホウキでやって来ました。星雲には帰れません。星雲では1万年後の世界です」

私はとにかく布団を敷いて彼女を寝かせたのであった。目玉焼きのいい匂いで起きてきた私はびっくりした。

私「アンドロメダ星雲でも目玉焼きを食べるのか」

妖精「そのカラクリを教えましょうか」

妖精は喋り出した。私達の世界はこの地球の未来人の世界よ。魂は永遠に生き続けるのそれも同じ生命体として、日本では仏教が前世だとか言ってるけども本当はあなた自身の魂が永遠に意識として生き続けるの。真子さんの未来」

私「私の未来は何処にいるんだ」

妖精「知らないわ。私達は初めて出逢ったの。未来はこれから作らないと。私は朝ご飯食べたら。意識として真子さんのお宅にお邪魔してきます」

私はなんだかよくわからないが、夢の中でまた夢を見ているのだろうか。頬をつねってみると痛かった。

次の日デイケアにやって来ると。真子がいた。しかし、何気ない顔をしている。その日は会話する事もなく終わった。部屋に帰るといた。妖精さんが。

私「!!!」

妖精「なんかついてる」

私はこの妖精はいったい何者だろうか。たしかにホウキに乗ってきて窓からやって来た。

妖精「お風呂沸いてる」

なんて事だ、妖精のくせに風呂に入るのか。すると私の頭に妖精の脱いだ服が私の顔をふさいだ。

私はアンドロメダ星雲について調べた。一年前にこの場所と思われる地点から謎の怪電波が一定の感覚でキャッチされたらしい。この周波数は変化を伴っており、何か地球に対してのメッセージではないかという科学者も存在するらしい。私は、この妖精の地球に来た目的はなんなのか。興味を持ち始めた。

この怪電波はガンマ線や紫外線等とは違う。人間が発しているような周波数でないかという推論である。アンドロメダ星雲は太陽の様な恒星ではなく。地球の様な惑星て事は、この宇宙の8割を支配していると言われている暗黒物質の惑星と推測されているダークマターなのか。