脱貧困の経済学 飯田泰之 雨宮処凛 筑摩文庫

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*この本は、3年前に自由国民社から出版されたものの文庫版化です。


今、テレビで恐らく見ない日は無いだろうというぐらい出ている若手エコノミスト飯田泰之さんと、労働問題や貧困問題の運動家雨宮処凛さんの貧困をテーマにした対話集?と言ったほうが良いのかなという本のイメージです。


主に、労働の視点から格差を論じていますが、非常に参考になる部分もあり、私の受講する専門ゼミ(予定)の労働法や社会保障法にも生かせそうな中身で、非常に勉強になります。!!


中でも、勉強になったのは、日本の雇用環境において、選択肢が働くかお上の世話になるかの2種類しかなく、その折衷的中身がないことを危惧していて、折衷案の代表例としてBI(ベーシックインカム)をだったり、最低賃金を仮に1000円と一律にして、それに足りない部分を国が保障する形など、首切り=ホームレスをなくす仕組みづくりが必要だということだ。


これは確かに必要で、人口減少の一途を辿る日本において、労働生産人口に位置する人達の雇用は非常に大切だが、バカなマスゴミやアホな国会議員によって植え付けられた生活保護性悪説のおかけで、首切り後路頭に迷う若者が出てくるのは確か。だからこそ、表現は悪いが弱者に対する施しをしてあげるべきで、その際に生活保護の不正受給のように、不必要な人に血税がいくことなく、国からの施しを再起のための踏み台なんだという認識で、今後の社会保障政策は考えていくべきなんだなぁと感じさせられました。


生活保護性悪説の皆さんに、是非とも一読してもらいたい本ですね。そして、若者もいつになるか分からないが、労働者に優しい政治が来る日を夢見るためにも、是非とも一読してほしい。