少年は恐ろしさを感じながらも、ああ…。これが所謂絶体絶命って言うんだろなー…。などとぼんやり考えていた。


これが所謂現実逃避である。


「どうした。お前ももうそう永くないんだぜ?命乞いでもしてみたらどうだ。もしくは戦ってみるか?」


と、キュールもどきは鋭く嘲笑った。


なおも黙っている少年にキュールもどきは言った。


「こないならこっちから先に行かせてもらうぞ。」


静かに言い放つと、キュールもどきはふっと息を吹いた。


すると、それが忽ち突風になり、まるで手のようになって少年の首を絞めようとした。


少年は思わず目を瞑った。



―と、風の手が止まった。


恐る恐る目を開けると、風の手は、小刻みに震えていた。


見ると、剣を持った男が2人いた。