「お、ああ。そういやまだだったな。悪い悪い。あたしゃマンフール。お前さんの言う通り職人だ。お前さんとは気が合いそうだ。まああたしの直感だがな。」

にかっと笑ってそう言った。

まだ若いながらもなかなかの腕のようだ。

ここでフンダーは何よりも気になっていた事を聞いた。

「ところでさあ。こんな所で何やってんの?」

「あたしゃ職人としてここを一目見たかったのさ。みんなここを怖いー怖いー言うけど、あたしゃ何が怖いのか周りの連中の気が知れねえよ。」

やれやれというように首を振る。

そしてフンダーに問うた。

「んで、お前さんこそ何してたのさ。」

フンダーは答えた。

「どうしようねえ。話すと長くなるんだよねえ。ここの迷信信じる訳じゃないけど、話してる間に列車がもしほんとに来たら怖いしねえ。」

「ああ。あの噂ね。まあ、ほんとに来たらそら怖いわな。…じゃあ、うちに来ねえか?前々からできるだけ近くに家、建ててあるんだ。」

フンダーも同意して、二人はマジック・レールの領域を抜けた。



丁度その時、列車が音を立てて、二人がいた場所に止まった。
無人の列車は、また、来た場所を戻って行った。





-第二章『妖精達の悲しみの宴』-