「…その動物は何かはわからないんだね?」

少年は尋ねる。

「ええ。真っ黒けでしたもの。」

アリーブは首をふる。

「そうか…。辛かったな。」

アリーブの目が見開かれた。

「-何故そう思ったの?」

少年はさもおかしそうに首を傾げながら答えた。

「それが当たり前だからさ。君は-口は悪いけど-当たり前の事が出来る、良い奴だと僕は判断した。」

ぽろっとアリーブの目から水玉一つ。

しかしアリーブは微笑んで言った。

「…貴方は不思議。第一印象は何よりも最悪だったけど。…良い奴っぽくもあるかな。」

妖精はくすくす笑い始めた。

少年は少し見ていたが直ぐに微笑んで一緒に笑い出す。

初めて心が通じた瞬間であった。
まさか、私の羽を傷つけて挙げ句の果てに仲間をもよそにやったような最低な少年が私の気持ちを考えられるとは思わなかった…。

少し嬉しそうにそんなことをアリーブは思っていた。