2015年投稿の「律子と貞子」です



太宰治の
作品で

読んでから
35年ぐらい
長年疑問に思っていた
ことがあることを
思い出した

作品名が
思い出せなかったが
今はWikipediaが
ある

調べたら
律子と貞子と
いうタイトルだった

これは三浦君という
男性が
作者に(太宰治本人か?)

姉の律子と
妹の貞子の


姉妹どちらと
結婚したら
いいか
相談をする


二人は
三浦君の
遠縁の
姉妹で
女学校に
通うため


三浦くんの
家に下宿してた
ことがあり


三浦くんを
お兄ちゃんと呼び
慕っている


三浦くんは
徴兵検査で
極度の
近眼の為
合格は
したけど
ギリギリの丙と
いう合格だった


これは
当時の若者にとって
不名誉な
事だったらしい
 

三浦くんは
落ち込み
どこから
聞いたのか


妹の貞子が
三浦くんに
励ましの
手紙を送る


それを読んだ
三浦くんは
気晴らしに
姉妹の親が
旅館を経営してるので
泊まりに行った


そこで
姉妹の性格が
まったく違う


妹は明るく
おしゃべり



姉はしっかり者
で思慮深いが
大人しい


三浦くんへの
態度も
妹はあからさま
姉は秘めている感じ


妹は旅館の仕事を
手伝わず
ずっと三浦くんの
そばでおしゃべり
してる


反対に姉は
旅館の手伝いで
忙しく三浦くんの
そばにこない


三浦くんが
帰る時


姉妹二人で
バス停まで
見送るが


妹が
バス停だけでなく
姉妹も一緒に
バスにのり


姉妹だけ途中下車して
その途中下車の
バス停まで
見送りたいと
言い出す


姉は三人一緒に
バスに乗ってると


旅館の評判や
若い娘二人と
男一人では
あらぬ噂
がたっては
いけないからと


三浦くんと
姉妹二人は
バスの席を
近くにせず


まったく
関係ないバスの
乗客同士という事なら
としぶしぶ
途中バス停まで
見送る事を承知する


途中下車した
姉妹は
そのバス停で
三浦の乗ってる
バスを見送るが


なんと妹の
貞子は
その走ってるバスを
追いかけながら
泣きながら
お兄さんと
叫ぶ


三浦くんとの
別れを悲しむので
あった


なんの為の
バスの中での
他人のふり


三浦くんへの
思いを
隠そうとは
しないのである


作者は
この話を
聞いて


もうどちらを
選ぶかは
悩むまでもない


でも一生の事
だからどちらとは
言わなかった


この姉妹の
描写で
とにかく
妹の貞子は
うざい


ガルネコは
大人しい
律子を応援


ガルネコだけじゃなく
他の読者だって
作者だって


三浦くんは
姉の律子を
選んだほうが
いいと思ってる
そう思った


しばらくして
三浦くんから

姉の律子と
結婚する事に
しました
と手紙がきた



ガルネコは
よかった
めでたし めでたし
と思ったが



最後の一行
衝撃の一行


姉の律子を
選ぶとは
結婚に関しても
三浦くんは
極度の近視眼である


三浦くんは
女を見る目が
ないということか


なぜ子供っぽく
自分の感情を
隠さない
貞子のほうが
いいんだろう


ずっと謎であった
しかし今回
Wikipediaには
あらすじも
書いてあり


その中で
ガルネコが
見落として
いた箇所があった


それは
作者はまったく
アドバイスしてない
わけでなく


三浦くんに
聖書のマルタとマリア
の姉妹の章を
読ませていたのだ


三浦くんは
それを読んでも
首を傾げて
まったく作者の
意図が
わからなかった


ガルネコはこの
マルタとマリアの
話を知らないから
この話を
調べみた


マルタとマリアの
姉妹の家にイエス一行が
泊まる事になる


姉のマルタは
イエスと弟子達の
おもてなしの為に
料理を作ったり
忙しくしてる


一方の妹マリアは
イエスのそばから
離れず ずっと
イエスの話に
聞き入っている


マルタはマリアが
まったく手伝って
くれないので
困って


イエスに
マリアにマルタを
手伝ってと言ってくれ
と頼む


するとイエスは
マルタよ


あなたは
多くの事に
思い悩み
心を乱している


しかし必要なことは
だだ一つだけである


その一つを
マリアは選んだのだ


それを取り上げては
ならない
とマリアに
いうのである


イエス様も
太宰治も
たった一つ
それを持ってる人
そんな女が
いいという


その一つって
なんだ


一途な愛?
相手への信頼
教えをこう無垢な心


いろんなことに
気を配る女より
子供のように
ただ思ったままに
行動する女のほうが
いいんだろうか


このマルタと
マリアの話を
調べて
ますます
ガルネコは
わからなくなった


ガルネコは
どちらかといえば
律子タイプである


だから太宰治には
三浦くんが
律子と結婚して
その後どうなったか
書いて欲しかった


ずっと律子と
仲良く暮らしたのか


あるいは
貞子と結婚しなかった
事を後悔した


はたまた
律子と別れて
貞子と再婚した


気になる
絶筆のグットバイの
続きも
気になるけど


三浦くんと作者
どちらの目が
正しかったのか


ああガルネコの
疑問の答えは
まだでない