レゾナック、米シリコンバレーに研究開発拠点 半導体材料など

ロイター編集

2023年11月22日午後 2:37 GMT+93日前更新

半導体材料を手掛けるレゾナック・ホールディングス(旧昭和電工)は22日、米カリフォルニア州のシリコンバレーに半導体のパッケージングと材料の研究開発拠点を開設すると発表した。半導体チップの資料写真、2022年2月撮影(2023年 ロイター/Florence Lo)

[東京 22日 ロイター] - 半導体材料を手掛けるレゾナック・ホールディングス(4004.T)(旧昭和電工)は22日、米カリフォルニア州のシリコンバレーに半導体のパッケージングと材料の研究開発拠点を開設すると発表した。グーグル(GOOGL.O)やアップル(AAPL.O)など、最終顧客の近くに拠点を構えることで先端材料の開発スピードを速めたい考え。

今後、クリーンルームや製造装置を導入し、25年度から実際の運用を開始する予定だ。シリコンバレーにはインテル(INTC.O)やエヌビディア(NVDA.O)など半導体メーカーが集まり、AI(人工知能)を支える最先端の半導体技術が集積。AI向け半導体の開発を自社で始めたグーグルやアップルの拠点もあり、顧客が求める半導体材料など、トレンドをリアルタイムで捉え、開発に生かす。

現在、新川崎の開発拠点に半導体の製造ラインを設置。そこで試作した製品を使って、直接顧客と具体的な会話ができる施設となっている。

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レゾナックは、半導体製造のプロセスの中で半導体のパッケージングを行う「後工程」向け材料に強みを持つ。エッチングガスや感光性フィルムなど半導体の製造プロセスで必要とされる幅広い材料を手掛けている。

半導体の微細化が限界に近づきつつある中、複数チップを縦に積層するなどのパッケージング技術の革新に注目が集まる。真岡朋光・最高戦略責任者(CSO)は「材料も高度なものが必要になる」と話している。