【股関節の可動域】
股関節の可動域でよく使われるのは《写真上》のSLR(シングルレッグレイズ)だと思います。


膝を伸ばした状態で股関節屈曲(脚を天井方向へ動かす)を行うものですが、基本的にはハムストリングス、ヒフク筋の柔軟性を見ることができます。

股関節90度程度屈曲できればOKですが、最低でも踵が反対側の膝を越える程度の可動域は必要になります。

可動域が足りない場合は、まず脚の背面側の柔軟性を高める必要があります。

また脚の背面側だけではなく、腸腰筋や大腿直筋のリセット、コアの筋出力なども確認する必要があります。

ちなみに、反対側の伸ばしている脚は床から離さず、膝は伸ばしたまま、出来るだけリラックスしている必要があります。
これは、踵を支点にしてしまったり、膝を曲げてしまうことでの影響があるからです。

《写真下》は膝関節屈曲させて膝を体の方に近づけます。
この形は脚の背面側の緊張がなくなるため、より股関節の屈曲についてみることができます。

適正可動域の目安は120度程度となっています。
股関節が詰まる感覚や引き付ける力がそもそも弱かったりすると、90度程度の屈曲しか出来なかったりします。

また真っ直ぐ引き付けることができず、外に開くように(外転外旋)引き付けてしまう場合も股関節の詰まり感がある目安になると思います。

さらに、どちらかが引き付けにくいなどの左右差がある場合、スクワット動作やパワーポジョン等において軸がずれる可能性が極めて高いです。

しゃがんだり立ったり等の上下運動を行う競技においては、出来れば左右差は無くしておきたい部分になるので、確認しておく必要があります。

『股関節の柔軟性の改善』といっても、脚の背面側へのアプローチが必要なのか、股関節の屈曲、内旋、外旋、内転、外転に関わる筋肉へのアプローチなのか、コアの筋出力へのアプローチなのかなど、人それぞれだと思います。

硬いからといって、ただ単に「ストレッチしましょう」というところから、別視点も持てるようになると良いと思います。