玉粗利管理とは玉粗利を管理することではなく、稼働を管理することである。 | 林秀樹@日本一わかりやすい実践的なパチンコ計数管理

林秀樹@日本一わかりやすい実践的なパチンコ計数管理

アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の代表取締役&オンラインサロン「パチ盛り」の代表主宰✨「数字を細かく」の指導で稼働向上&利益2倍などお客様の実績多数❗業界イチわかりやすい計数指導が得意「自分を信じて他人を援助」、目標は必ず叶うを証明します

パチンコ店で重要管理点とされる割数管理では足りない視点があります。それは、

・割数は「比率」なので、この数字が大きくなるのは(割数が高くなるのは)分母しだい。 

・出玉感は出ている玉=景品玉で創られる。 

・割数という比率の数字よりも景品玉という実数の数字を重要視した方が良い 

という点です。

 

景品玉管理という考え方は別に機会にすることにして、今回は割数ではない管理方法、玉粗利での管理 についてお伝えします。  

  

■ 割数管理は“シメ”の管理

 割数管理をする場合に重要な要素は「売上」と「利益率」です。

例えば必要な台粗利が3,000円だったとして、

 

・売上が20,000円なら利益率を15.0%にすればよい (20,000円×15.0%=3,000円)

 

となります。

 

あとはその利益率に対応した割数を計算し、その割数になるスタートとベースを決めれば必要な台粗利(この場合は3,000円)が確保できることになります。

 

しかし現実には思ったような(計画したような)売上の確保が難しい場合もあり、こういったときは利益率を上げて対応することで、企業経営に必要な利益の確保を図ることになります。

 

例えば売上が15,000円に下がったならば利益率を20.0%にすれば達成です。

(15,000円×20.0%=3,000円)

 

また売上の低下がなかったとしても利益の増額を求められる場合もあります。

この場合も利益率を上げれば達成できます。

 

・売上は20,000円で利益額を3,500円にしたいなら利益率を17.5%にすればよい。

→3,500円÷20,000円×100=17.5%  

 

このように割数管理で利益の増額(維持)を考えた場合は基本的に利益率の調整を図って対応します。よって、割数管理での重要な管理点は「利益率」です。  

■ 玉粗利 管理は“アケ”の管理

 続いて玉粗利管理で考えてみましょう。条件は割数管理と同じく「台粗利3,000円」です。

 

割数管理では「売上×利益率」で台粗利を求めましたが玉粗利管理の場合は「玉粗利×アウト」で台粗利を求めます。

 

例えば玉粗利を0.30円で営業すると決めた場合、 

3,000円=0.30円×アウト

アウト=10,000発

となり、10,000発稼働させれば必要な台粗利の3,000円が確保できます。

 

あとは「どうすれば10,000発の稼働になるか」が重要な管理点となり、「アウトを伸ばすこと」が最優先ですべきこととなります。

 

またこの場合は玉粗利をそのままにしてもアウトを伸ばせば伸ばすほど利益が増えることもわかります。

 

この点でも玉粗利管理では「アウトを伸ばすことで利益増を図る管理手法」であることが分かります。

 

 「アウトを伸ばす」という事は言い換えれば「お客様の支持を得ることを志向する」ことになります。

 

 そのためにすべきことを考えると、 

・イベントをする 

・入替をする(機種構成を見直す) 

・接客、設備等「お店の雰囲気」を良くする 

・快適な遊技環境を提供する 

・アケる 

など、「トータルの店舗力向上」を目指すことに繋がります。

 

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■ お客様が泣けば利益増の割数管理、お客様が喜べば利益増の 玉粗利 管理

一般的な小売店であれば販売価格はざっくりと「原価+利益」で構成されるので、とにかく売上を伸ばせば利益はそのまま増えていきます。

 

そのため小売店では「とにかく、売上を伸ばせ」という管理をしています。

 

しかしパチンコ店では売上の増加がそのまま利益の増加になるとは限りません。なぜなら出方によって日々の原価率が変わるので、売上が伸びても原価率が高くなってしまえば(出てしまえば)利益が残らないからです。

 

そのためこれまでのパチンコ店の管理は割数という「出方を数値化した指標」で売上よりも利益そのものを管理してきました。

 

これはある程度どのお店でも稼働がそれなりにあったからできたことです。しかし現在は違います

 

玉粗利管理の優れているところは一般的な小売店の考え方(売上が伸びれば利益が伸びる)をパチンコ店でも応用できるとした点です。

 

つまりアウトが小売店で言うところの「販売量」であり、「販売量が伸びれば(アウトが伸びれば)利益が増えていく」と捉えているのです。

 

販売量を伸ばすには商品の質だけでなく、お店に来てもらう努力」が不可欠です。この考え方はパチンコ店を本来の意味での「お店」と定義することに繋がり、「お店vs客、出す/出さない」という対決の構図から、「お店toお客様、いらっしゃいませ」というおもてなしの意識へと変化します。  

■ 利益と稼働は相反しない

言うまでもなく企業経営において最も重要なことは「利益」です。

従来の割数管理での利益管理でできることは遊技機のメンテナンスしかありませんでした。

 

しかし玉粗利管理をするとできることは遊技機のメンテナンス以外に様々なことがあることに気づきます。

 

従来、

・利益を求めれば稼働が下がる

・稼働を求めれば利益が減る

という考え方をする方が多くいました。

 

これは、「出す、出さない」という二元論で考えるからです。 

→出せば稼働が伸びるが利益が減る、取れば利益が増えるが稼働が下がる、と考えている。

 

玉粗利管理はパチンコ店の営業を「出す/出さない」ではない部分、つまり「お店の魅力」で考えることで、稼働を求めれば利益が増えることにつなげる考え方です。

 

玉粗利管理は玉利をいくつにするかを考える管理手法ではなく、アウトをいくつにするかを考える手法です。

 

そしてそのためにすべきことをすることがお店トータルの魅力につながり、結果的に利益を増やすことに繋がります。

 

割数管理の思考の出発点は「お店目線」、玉粗利管理の思考の出発点は「お客様目線」です。最終的な結論(利益の確保)は同じですが、思考の出発点が変わることで「稼働が利益を創る」ことが理解しやすくなると思います。

 

計数管理をしっかりとマスターして、稼働と利益の両立を図りましょう。  

 

 

■ 利益と稼働を両立する考え方 

 

-稼働を上げるには、出さなければいけない 

-利益を上げるには、シメなけれないけない 

 

この思考は間違っています。 

 

アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社では一貫して「利益を増やせば、稼働は伸びる」とお伝えしています。 

 

なぜそう言えるのか? 

その答えはこちらをご覧ください。 

⇒ https://www.ab-c.jpn.com/8655