アメリカ司法省が発表したニュースの中で、世界を驚かせた事件があります。
それは「150億ドル(約2兆円)相当のビットコイン」を不正資金として押収したというものです。
このビットコインは、カンボジアを拠点にした詐欺・マネーロンダリング組織が管理していた巨大なウォレットに眠っていました。本来ならば、暗号資産は無数の取引が積み重なり、まるで海の中に落とした砂一粒を探すような世界。普通の捜査では到底たどり着けません。
しかしアメリカは、その「砂一粒」を見つけ出したのです。
彼らは公開台帳であるブロックチェーンを徹底的に解析し、国際的な取引所や金融機関と協力し、資金の流れを「光る足跡」のようにたどり、最後に残っていた巨大ウォレットを特定しました。
私たちから見れば奇跡に近い精度。
まさに「針を海の中で見つける」という表現そのものです。
最後に思うのは――。
これは単にブロックチェーン解析の成果なのか、それともアメリカがすでに「みんながまだ知らない凄い技術」をひそかに使っているのかもしれません。
真実はわかりませんが、この事件が示したのは、アメリカが世界一の“データ漁師”であることでした。

