断酒をしていても何かの引き金で飲酒欲求が出てきてスリップ(滑る)するということがあります。そこから連

続飲酒になると又入院して解毒を受けることになります。私は2度目の入院も飲酒ではなくてうつ状態がひど

くての静養入院だったのですが、飲酒ー入院ー退院ー飲酒ー入院を繰り返す例が多いです。飲酒ー入院ー

退院ー飲酒ー入院を何度も繰り返しながら本人が変わってゆくケースとどうにも変わらないケースの二通りの

人生があるようです。変わってゆくのは飲酒に問題があることの否認から肯定へというケースです。一旦否認

から肯定へと認識を変えた人は断酒へと傾いていきます。否認から肯定へと転向した人は断酒を受け入れる

素地ができたとみるべきでしょう。それは入退院の繰り返しのドグマを自ら切り崩して、ようやく爽やかな大地

を取り戻すことができた証でもあります。あとは、断酒を継続するだけです。又何度かスリップしてもすぐに断

酒に立ち返ることができるでしょう。このことが大事なのです。断酒できるという自信がより断酒継続力を強化

します。そして時に酒が美味しくないことを強化してゆきます。