半分青い 第29回 傘に落ちる雨の音を教えて | 滋賀より愛をこめて〜「グラスハート」世界配信

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2024年12月13日公開「はたらく細胞」

2025年配信「グラスハート」を応援していきます


NHK連続テレビ小説
「半分、青い。」

■放送概要
□4月2日〜9月29日放送(全156回)
□NHK総合
(月~土)午前8時~8時15
(再放送)午後0時45分~1時
□BSプレミアム
(月~土)午前7時30分~7時45分
(再放送)午後11時30分~11時45分
(1週間分)(土)午前9時30分~11時
■登場人物
永野芽郁(ヒロイン・楡野 鈴愛)
松雪泰子(鈴愛の母・楡野 晴 役)
滝藤賢一(鈴愛の父・楡野宇太郎 役)
中村雅俊(鈴愛の祖父・楡野仙吉 役)
上村海成(鈴愛の弟・楡野草太 役)
風吹ジュン(鈴愛の祖母・楡野廉子 役 / ナレーション)
佐藤 健(鈴愛の幼なじみ・萩尾 律 役)
原田知世(律の母・萩尾和子 役)
谷原章介(律の父・萩尾弥一 役)
余 貴美子(町医者・岡田貴美香 役)矢本悠馬(鈴愛の同級生・西園寺龍之介 役)
六角精児(龍之介の父・西園寺満 役)
広岡由里子(龍之介の母・西園寺富子)
奈緒(鈴愛の同級生・木田原菜生 役)
高木渉(菜生の父・木田原五郎 役)池谷のぶえ(奈生の母・木田原幸子 役)
豊川悦司(鈴愛の師となる少女漫画家・秋風羽織 役)
井川遥(秋風の仕事上の?パートナー・菱本若菜 役)
清野菜名(鈴愛の生涯の親友となるアシスタント仲間・小宮裕子 役)
志尊淳(鈴愛のアシスタント仲間・藤堂誠 役)
中村倫也(律の大学の同級生・朝井正人 役)
古畑星夏(律が運命を感じる美少女・伊藤清 役)
近藤芳正(秋風羽織作品掲載誌の編集長・北野 役)
塚本晋也(律の通う理工学部の教授・宇佐川乙郎 役)

■第5週 「東京、行きたい!」
4月30日(月)〜5月5日(土)

秋風のトークショーに律と2人でやってきた鈴愛は、意を決して自ら描いたマンガを秋風の前に差し出す。そこで、「弟子にならないか」と鈴愛に切り出す秋風。鈴愛は秋風の誘いを家族に言い出せないでいたが、数日後マンガ家になるため東京に出たいと晴に打ち明ける。
 思いもよらない告白に、烈火のごとく怒る晴。そんな中、楡野家に秋風のマネジャー、菱本(井川遥さん)から電話があり、父・宇太郎(滝藤賢一さん)の発した失言が元で、鈴愛の東京行きはなくなってしまう。それでも秋風の弟子になりたい鈴愛の熱意は秋風に届き、後日、楡野家に菱本がやってくる。



■第29回 あらすじ

「はぁ…やっぱりおじいちゃん、そういう格好するとカッコええねぇ」
鈴愛の東京行きが許された翌日、農協に謝りに行くために朝から晴も仙吉もスーツに身を包みました。
しかし、肝心の鈴愛がなかなか降りてきません。
「鈴愛〜!」
すると、部屋着で階段を降りてきた鈴愛。
「なに…あんた!いくらなんでもその格好は…。はよスーツ着て!」
「お母ちゃん…私昨日もう一度考えたんやけど…農協、行ってもいいよ…!」
「は…?」
「おじいちゃん、もう間に合わんかな?…お母ちゃんが泣くの見とったら…私も悲しくなってまった…」
鈴愛は晴の悲しみの姿を目のあたりにして、この家を後にする寂しさを突然痛感したようです。


「鈴愛…」
「お母ちゃんと離れることは考えてなかった…私もここにいたいかも…しれん…」
これもまた鈴愛の気の迷いで、東京への想いはとうに承知している晴は穏やかに返します。
「ほら、バカなこと言ってないで…農協謝りに行くよ?」
「お母ちゃん…本当にいいの?」
「うん…あんた、教えてくれた。漫画の世界は競争の世界じゃない、夢の世界やって…。そうかってお母ちゃん思った。…あんたにはそういうところがある」
「どういうこと?」
「左が聞こえなくなった時も左側の世界って言って素敵なやつ…律君と作ったの母ちゃんに見せてくれた。…忘れられん」
「ゾードロープや…」


「あんたには夢見る力がある。…憧れる力がある。あんたのそばにいて…あんたを育ててきて…、母ちゃん、そういうの何回も見せてもらった気がする。もしかしたら…本当にもしかしたらやけど…親バカかもしれんけど…あんたの夢をたくさんの人が一緒に見るのかもしれん。あんたの作る世界を楽しみにするのかもしれん。…鈴愛の夢はお母ちゃんの夢や…!」
晴は力を込めてそう告げました。
それは鈴愛にとって、これとない贈る言葉になったはずです。
「…お母ちゃんの夢か」
「もしかしたら、鈴愛の漫画がつくし食堂の本棚に並ぶかもしれん」
嬉しそうに夢を語る晴の言葉に、宇太郎も頷きました。
「ありがとう…お母ちゃん」



そして12月。
喫茶ともしびにて改めて鈴愛の上京を祝うふくろう会の4人。
「鈴愛!おめでとう!」
「ありがとう〜!!」
「俺も晴れて京都や。舞鶴学院大学推薦決まった!」とブッチャー。
ブッチャーにもおめでとうが飛び交います。


「俺はまだこれからやけど…」と律。
「受かるよ、京大」と菜生。
「でも鈴愛ちゃん、よく決心したね」
「うん。…お母ちゃんに泣かれたらこっちも悲しなってやめようかと思ったけど、行くことにした」
そう言って笑う鈴愛に律は、
「鈴愛は悲しいのが長持ちせん。今泣いたカラスがもう笑う」と。


「でも、あれホント?晴おばさんに、13社続けて落ちたのはあんたが履歴書にバカ正直に耳のこと書くからだって言われた時に、私は何で受からんか分かってた、でも嘘ついて受かるのは嫌だ、って言ったの」
律の質問に「あれ嘘や。口から出まかせ。あの時思いついて言った」と答える鈴愛。
3人は呆気に取られます。
「…まさか耳のことで落とされるとは気づかなんだ」と鈴愛。
「うちの母ちゃんの話によると、晴おばちゃんは鈴愛の勇気に感動して上京を許したという事だったが、鈴愛がそんなことを思うわけがないと俺は思った」
「面接で片方の耳が聞こえないとこの仕事は向いてないことがあるって言われたことはある。それは落ちても仕方ないなと思った。でも他のとこでは落とされてるとは思わんかった」
「そしてお前…今もそう思ってないだろ?」
「律…なんでわかる?」
「なんかわかる…。でも、俺は心配だ…」と律。
「本当にこんな岐阜の山奥の猿みたいなのが東京出て大丈夫なんか?」


隣のブッチャーが問いかけます。
「律くん、鈴愛の自分反対なの?」
律は少し不機嫌そうに言い放ちます。
「晴さんが地球を征服に来たゴアの力で止めると思っとった…」
ゴアの力…強大だったんですけどね…それ以上に鈴愛のパワーが凄くてね。
結構ストレートに「東京行きを止めて欲しかった」に等しい言葉を吐く律に、菜生はこの時とばかりに2人を先に帰らせました。


お好み焼きMIXに御満悦なブッチャー。
菜生はともしびにブッチャーと残り、またしても律と鈴愛を2人きりにして帰しました。


「なんでまた2人で返した?何企んどる」
「今でしょ、2人に何か起きるとすれば…!今の2人はやがて離れ離れ…もう12月やよ?!卒業までのカウントダウンは始まっている…」
とひとり盛り上がった後に歌い出す菜生。

春なのにお別れですか
春なのに涙がこぼれます
春なのに 春なのに
ため息またひとつ


「もうクリスマスかねぇ…」
と鈴愛。
雨降りの帰り道です。


「律…この前さ、雨の日やったやん?」
「警報でとったやつ…?」
「雨満喫しようと思って…土砂降りの中傘さして外出たの…そしたら…やっぱり左側雨の音聞こえなくて…
今も聞こえん…」
「…うん」
寂しげな鈴愛の声に、律も声色を合わせます。
「律…左側に雨の降る感じ教えてよ…どんなやったっけ…?」


多分、鈴愛は左側の雨の音を教えて欲しいというより、無いものを欲しいと言うような…そんな風に律に甘えてみたかったのでしょうか。
それとも、今一度真剣に知りたいのか…
律は少し考えて、雨の落ちる傘を見上げながら答えました。
「傘に落ちる雨の音ってあんま綺麗な音でもないから…右だけぐらいがちょうどいいんやないの…?」


律の答えに満足して微笑む鈴愛。
鈴愛の欲しい答えをいつもくれる律とは、おそらくもうすぐ、離れ離れ…
「将来ノーベル賞とるんやろ?…何か発明して、エジソンが撮り逃したノーベル賞を取る」
律の中ではもうノーベル賞は少し遠くなったのか、ちょっと寂しそうに笑う律。
「雨の音が綺麗に聞こえる傘!」
「雨の音が綺麗に聞こえる…傘か…」
「…じゃあ律作ってよ!」
「俺…?」
「うん…約束…!」
その時、2人の横を猛スピードで車が駆け抜け、鈴愛のスカートに泥を跳ね上げて走り去ってしまいました。
律は差していた傘を道路に置いて、鈴愛のそばにしゃがんで、スカートの泥を自分のパーカーの袖で拭きあげました。
「安物だから…このパーカー…」


律は鈴愛の視線を感じながら一生懸命泥を拭いてやります。
驚きと恥ずかしさで鈴愛は答えに困りながら、「私はちょっと可愛いのは着てきた…」と呟くのが精一杯。
「みんなに会うのが久しぶりやったから…」
そんな言葉がついて出ます。
「気づいとった…」
律は答えました。
そして、立ち上がった律と鈴愛が狭い1つの傘の中でほんの一瞬見つめ合いました。






「家帰ったら洗う」
なんとかそう言った律は放ってあった傘を取り上げて、またお互い歩き始めました。
鈴愛は心の中でドキドキしたこの気持ちは無かったことにしよう…と言い聞かせていました。
心にしまって…やがて忘れようと。自分と律にそんなのは似合わない。そんなのは気持ち悪い。
でもそれは、鈴愛が律にただそう思われるのが怖かっただけなのかもしれません。

その蓋をした気持ちを再びこじ開ける日が来るのでしょうか…


※あらすじは完全に再現させたものではありません。台詞以外の文章には憶測も含まれます