bread and butter とは、文字通り『パンとバター』ではなく、『生活を支えるためのお金を得ている仕事』という意味のスラングです。
日本語で言うところの『この仕事でご飯を食べている』の、ご飯をパンで言い換えているイメージですね。
私はこの言葉を、芦原妃名子先生の『Bread&Butter』という作品で知りました。
私はこの作品が本当に大好きでした。
優しくて温かい世界観が丁寧に繊細に描かれていて、読んでいて心が温かくなり…新刊が出るのをいつも楽しみにしていました。
何よりも、出てくるパンがとても美味しそうで!
最終巻は本当に感動して、自然と涙と笑顔で終わる、そんな素敵な物語でした。
芦原先生の作品には素敵な作品が沢山あり、どの作品も甲乙つけがたいですが、スルーされがちなこの『Bread&Butter』が私は一番好きです。
先生のこれからの作品がもう見られないなんて、残念でなりません。
全てを放棄して逃げ出して、お休みしても良かったのに。先生の心や尊厳、命を、守ってくれる人や組織はいなかったのでしょうか。
作風のままの、真面目で誠実で繊細で優しい方だったのでしょう。
死を選ぶくらい追い詰められてしまい、どんなに辛くて苦しくて悲しかったでしょう。
芦原妃名子先生の御冥福をお祈りします。
Bread&Butter 全10巻 芦原妃名子
https://cocohana.shueisha.co.jp/story/ashihara/bread/index.html