□幸福実現党党首
--尖閣国有化をめぐる中国の反日デモは沈静化したものの、いろんな面で反日の動きが広がっています
反日デモでの乱暴狼藉ぶりを見て、多くの日本国民はショックを受けたのではないでしょうか。デモは沈静化したようですが、中国政府は国際社会に対してさまざまな働きかけをしていますし、今後も対日圧力は続くでしょう。今回のデモを主導したのは習近平国家副主席だと指摘する声があります。習氏は近く中国共産党総書記に就任し、国家の最高指導者となる予定ですが、これまでの言動から見て従来よりも強硬な外交路線を採るものと想定されます。
これに対して、わが国はどう対応すべきか。もはや平時の対応では済まない状況に立ち至ったと考えるべきです。具体的には、非核3原則を撤廃すべきでしょう。今回の反日行動を見ると、中国は法治国家ではなく、人権も尊重しない国であることが明確になりました。問題は、そうした一種の野蛮な国が核兵器を保有しているということです。いずれ核による恫喝(どうかつ)に出てくるのは時間の問題でしょう。
--日本は米国の核の傘で守られているのではないですか
米ソ冷戦時代から中国も核を保有していましたが、当時は貧しい国で、それほどの脅威とは見なされませんでした。その後、ソ連が崩壊し、米国は世界の一極支配を狙ったのですが、イラク戦争などで国力を消耗してしまい、今や財政再建が急務となって、軍事費の削減に追い込まれています。
一方、中国は日本をしのぐ経済大国に成長しました。軍事面でも、米国全土を直接攻撃できる高性能のICBM(大陸間弾道ミサイル)の開発に成功し、格段の軍事力増強を成し遂げました。核の先制不使用を宣言していましたが、今や空洞化したも同然です。そんな中国との全面戦争の危険を冒してまで米国が日本を守ってくれる、というのは楽観的過ぎるでしょう。
これに対し、今回の反日デモで特徴的だったのは、毛沢東の肖像が掲げられていたことです。これは改革開放派に対する保守派の強い牽制(けんせい)メッセージであり、次の習近平体制の下では昔の毛沢東路線を是とする勢力が勢いを増すと見るべきです。そうした現実を踏まえれば、近い将来、核を使った恫喝がありうると想定しておかなければなりません。今、日本では脱原発論議が盛んですが、実は原子力を使って国を守らないとどうしようもないところまで来ているのです。
しかも、日本が核武装することで、国境紛争-今のところ尖閣が対象ですが-を抑止できる可能性が高まります。通常兵器による防衛も大事ですが、核武装は紛争そのものの抑止効果があります。かつての米ソも、いわゆる核兵器の相互確証破壊(一方が核兵器を使えば最終的に双方が破滅する)の効果によって直接戦争することはありませんでした。カシミールをめぐって争いのあるインドとパキスタンも、双方の核保有によって紛争拡大が抑止されていると見ることができます。また、核の維持に要するコストは比較的安く済み、年間で国内総生産(GDP)の0.1とか0.2%程度とされています。
--そうはいっても、米国は日本の核保有を認めるのでしょうか
日本が独自の核兵器を持つことは、米国からの自立につながるとして、反対する意見が米国内にあることは事実です。しかし、日本は中国の核による恫喝に屈せず独立を維持したいのだ、それがアジアの安定的な秩序形成にも寄与する、という趣旨を訴え、米国の理解を求めるべきです。日米同盟の維持は、あくまで大前提となります。
仮に米国の理解が得られたとしても、日本は核兵器不拡散条約の締結国ですし、越えなければならないハードルは国内外に多々あります。しかし、だからといって核武装をタブー視し、一切の議論を封じ込めてしまう現在の風潮は、亡国をもたらすだけだ、と言わざるを得ません。
独自の核武装に至るまでの尖閣防衛策としては、米国に沖縄などへ核の持ち込みをしてもらうことです。それも単に持ち込むだけでなく、持ち込んだことを世界に向かって堂々と告知してもらうことです。その方が中国との紛争抑止には有効なはずです。非核3原則の撤廃は、まず「持ち込ませず」から着手するのが最も現実的でしょう。
◇
【プロフィル】ついき秀学
ついき・しゅうがく 1971年、大阪府生まれ。東京大学法学部第3類(政治コース)を卒業後、宗教法人幸福の科学に入局。財務局長、専務理事などを歴任。2009年、幸福実現党に入党。10年7月、幸福実現党党首に就任。妻と3男の5人家族。趣味は読書と散歩。
--尖閣国有化をめぐる中国の反日デモは沈静化したものの、いろんな面で反日の動きが広がっています
反日デモでの乱暴狼藉ぶりを見て、多くの日本国民はショックを受けたのではないでしょうか。デモは沈静化したようですが、中国政府は国際社会に対してさまざまな働きかけをしていますし、今後も対日圧力は続くでしょう。今回のデモを主導したのは習近平国家副主席だと指摘する声があります。習氏は近く中国共産党総書記に就任し、国家の最高指導者となる予定ですが、これまでの言動から見て従来よりも強硬な外交路線を採るものと想定されます。
これに対して、わが国はどう対応すべきか。もはや平時の対応では済まない状況に立ち至ったと考えるべきです。具体的には、非核3原則を撤廃すべきでしょう。今回の反日行動を見ると、中国は法治国家ではなく、人権も尊重しない国であることが明確になりました。問題は、そうした一種の野蛮な国が核兵器を保有しているということです。いずれ核による恫喝(どうかつ)に出てくるのは時間の問題でしょう。
--日本は米国の核の傘で守られているのではないですか
米ソ冷戦時代から中国も核を保有していましたが、当時は貧しい国で、それほどの脅威とは見なされませんでした。その後、ソ連が崩壊し、米国は世界の一極支配を狙ったのですが、イラク戦争などで国力を消耗してしまい、今や財政再建が急務となって、軍事費の削減に追い込まれています。
一方、中国は日本をしのぐ経済大国に成長しました。軍事面でも、米国全土を直接攻撃できる高性能のICBM(大陸間弾道ミサイル)の開発に成功し、格段の軍事力増強を成し遂げました。核の先制不使用を宣言していましたが、今や空洞化したも同然です。そんな中国との全面戦争の危険を冒してまで米国が日本を守ってくれる、というのは楽観的過ぎるでしょう。
これに対し、今回の反日デモで特徴的だったのは、毛沢東の肖像が掲げられていたことです。これは改革開放派に対する保守派の強い牽制(けんせい)メッセージであり、次の習近平体制の下では昔の毛沢東路線を是とする勢力が勢いを増すと見るべきです。そうした現実を踏まえれば、近い将来、核を使った恫喝がありうると想定しておかなければなりません。今、日本では脱原発論議が盛んですが、実は原子力を使って国を守らないとどうしようもないところまで来ているのです。
しかも、日本が核武装することで、国境紛争-今のところ尖閣が対象ですが-を抑止できる可能性が高まります。通常兵器による防衛も大事ですが、核武装は紛争そのものの抑止効果があります。かつての米ソも、いわゆる核兵器の相互確証破壊(一方が核兵器を使えば最終的に双方が破滅する)の効果によって直接戦争することはありませんでした。カシミールをめぐって争いのあるインドとパキスタンも、双方の核保有によって紛争拡大が抑止されていると見ることができます。また、核の維持に要するコストは比較的安く済み、年間で国内総生産(GDP)の0.1とか0.2%程度とされています。
--そうはいっても、米国は日本の核保有を認めるのでしょうか
日本が独自の核兵器を持つことは、米国からの自立につながるとして、反対する意見が米国内にあることは事実です。しかし、日本は中国の核による恫喝に屈せず独立を維持したいのだ、それがアジアの安定的な秩序形成にも寄与する、という趣旨を訴え、米国の理解を求めるべきです。日米同盟の維持は、あくまで大前提となります。
仮に米国の理解が得られたとしても、日本は核兵器不拡散条約の締結国ですし、越えなければならないハードルは国内外に多々あります。しかし、だからといって核武装をタブー視し、一切の議論を封じ込めてしまう現在の風潮は、亡国をもたらすだけだ、と言わざるを得ません。
独自の核武装に至るまでの尖閣防衛策としては、米国に沖縄などへ核の持ち込みをしてもらうことです。それも単に持ち込むだけでなく、持ち込んだことを世界に向かって堂々と告知してもらうことです。その方が中国との紛争抑止には有効なはずです。非核3原則の撤廃は、まず「持ち込ませず」から着手するのが最も現実的でしょう。
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【プロフィル】ついき秀学
ついき・しゅうがく 1971年、大阪府生まれ。東京大学法学部第3類(政治コース)を卒業後、宗教法人幸福の科学に入局。財務局長、専務理事などを歴任。2009年、幸福実現党に入党。10年7月、幸福実現党党首に就任。妻と3男の5人家族。趣味は読書と散歩。