タロット№16『The Tower』 | Over the rainbow 天と地の架け橋

タロット№16『The Tower』

目的のための手段が目的にとってかわってしまうことがあります。


たとえば、画家になりたい人が、デッサン力や基本的なスキルを磨こうと思い立ち、スクールに通い始める。
仮にそれをサヤオ君として。


◆ ◆ ◆


サヤオ君は、元々絵が好きで、書きなれていたこともあって、初の提出作品をそのスクールの先生にとっても誉められます。
ほかの生徒さんより一歩抜きん出た気分。


しかし、2回目は今ひとつ誉められません。
しかも、先生からの厳しい指摘にガックシ…。


3回目も先生の反応は渋く

またもサヤオ君はど~んと落ち込みます。
その一方で、ほかの生徒さんは、ジワジワと好評価を得始めます。


結局、A君は誉めてくれない先生にイラ立ちを感じ始めることに…。


◆ ◆ ◆

さて、このサヤオ君、なんで怒っているのでしょう?


そう、いつしか彼の目的は「先生に誉められること」になっていた…。
学ぶことではなしに…。


誉められたい。
という気持ちがあることは決して悪いことではありません。

でも、誉めてもらえないからと言って腹を立てるのは

ちょっと違いますよね?


なぜなら
「学ぶ」とは、師に見習って

知識やスキルを自分のものとしていくこと。
言い換えるなら、今までの自分のやり方とは違う、新しいやり方を自分の中に取り入れていくことです。


自分のやり方
自分のスキル
自分の表現の形が評価されなかったとして
それは当然のことです。


むしろ
否定されてなんぼ。


だって
最初から丸ごと誉められるようだったら
学びにくる必要はないんですから^^


学びにいく以上
生徒は
ともかくは先生に見習うのが当たり前ですよね。


だって
自分ひとりでやるより
きっともっと力が伸びるだろうと期待して
サヤオ君はスクールの門を叩いたのですから。


自分のやり方
自分のプライドにこだわっていたら
何も学びとることなどできません。


評価されるのが嫌で
ただ単に誉められたいだけなら
何も専門家に習うことはありません。


大切なのは最初の最初の意志。
「成長したい」と思って

スクールの門を叩いたときのサヤオ君の気持ち。


そこを忘れてしまうと
妙なプライドに左右されて
迷走を繰り返します。


どうなりたいんだっけ?


そして
理想通りの絵を描けるようになったら

どうしたいんだっけ?


憧れや希望を見失いそうなときこそ


最初のころ、心に抱いていた夢を
今一度
羽ばたかせてみましょう。


もっと大きく
もっと広く
もっと高く


純粋な意志を忘れずにいてください。

その気持ちこそが
目の前の壁を乗り越える鍵となります。


◆ ◆ ◆


タロット・カードの『塔』には
雷に打たれて崩れかけた塔から
ふたりの人物が落ちてくる図が描かれています。


Over the rainbow 天と地の架け橋

このふたりの人物は一般的に
世俗の支配者である皇帝と
宗教の世界の指導者である教皇だとされています。


政教ともに崩壊していく、という図ですね。


わたしたちは
社会的な活動をするときには
それぞれあらゆる役割を演じています。


社会に属していないと言いたい人でも
子であったり親であったりしますよね。


その役割が崩れ去り、無意味と化す…。


大まかに言うと
そんなストーリーがこのカードには裏書されています。


積み上げてきた経歴
重ねてきた努力
それによって培ってきた自信や立場やプライド


着々と築いてきた絆や信頼関係


下準備や計画や期待


そうした
社会的な自分を構成するためにやってきたこと
数々の生きるための土台や糧らしきものが
一瞬にして崩れ去る瞬間……


それはもうショッキングです。


そんな瞬間を表すのがこの『塔』のカードです。


一見すると
とても悲劇的です。


しかし
破壊されることによって暴かれるもの


それは真実なんですね。


皇帝とか教皇とか
そんな社会的な仮面を剥きとったら
その内側にはどんな顔があるのでしょう?


たとえがちょっと俗っぽくなりますけど。
ときおり、社会的に高いポジションにいる人が
ごくごく稚拙な犯罪で御用となることがありますが
そんなふうにイメージするとわかりやすいでしょうか。


「え~っそんな人だったのぉ~??」
という事態。

ま、これは極端な例ですけど(^^;


順番的にひとつ前に位置するカードである『悪魔』が
抗いがたい欲望を意味することを考えてみると
さらにこの『塔』のカードが伝えるメッセージは

理解が深まると思います。


いずれにしても
この『塔』のカードのもとでは
まやかしの仮面、自分を守る防御壁などは崩壊します。


そして
ピュアな裸の「わたし」が顔を出してきます。


だから
ひとつ先のカード『星』のカードは裸体なのですね。

(デッキによっては服を着ているのもありますが、ライダー、マルセイユ系は裸体ですね)


Over the rainbow 天と地の架け橋

そして
裸体だからこそ
希望の象徴である星のエネルギーを

存分に受け取ることができるんです。


傷ついた~
バカにするなぁ~
期待を裏切られた~
そんなの嘘だぁ~
信じたくないよぉ~


とか


動揺して
怒って
恐れをなして


真実にフタをしたところで
既に土台は崩れていますから
すぐにまた露呈します。


場所を変えても
先生を変えても
いずれまた…ってことです。


プライドが傷つけられたときは
なかなか自分では壊すことのできなかった自分の殻を

壊してもらえた……


期待を裏切られたときは
思い込みが粉砕されて事実を知ることができた……


たとえばそんなふうに

柔軟に
しなやかに

目の前の真実を受け止め
自分の糧にしていきたいものです。


それがほんとうにほんとうの真実であるなら
それは
雷に打たれて
むしろ
輝きを取り戻します。


崩れ去る自信なら
それは

真の自信ではありません。



『塔』は
真実を炙り出すカードです。



崩れ去った塔の残骸が洗い流されたあとには

ピュアな

ほんとうにピュアな希望の星が
すべての人の頭上に昇ります。


ちっぽけな期待を満たすことより
真実を見つめてゆきたいですね^^


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